人とことを分けるとは?

お客様の社長さんからメールが来ました。

「パートさんから
『みんな、給与が低いと言っているよ!』
と言われたんだけど上げたほうがいいかな?」

という相談でした。

 

 

 

 

 

 

 

この会社さんのパートの時給は、
他社と比べても低くありません。

時給は1000円を超えています。

そこで、もう少し聞いてみました。

「みんなって誰ですかね?」と
私が社長さんに聞いてみました。

すると、社長は
「みんなじゃないと思うんだけど・・・」

その通りです。

最低賃金ギリギリとかでない限り、全員が同じように
「低い」と思うことはあり得ません。

なぜなら・・・

人と人は違うからです。

 

 

 

 

 

 

 

よく、「人」と「こと」を分けるという言い方をします。

「事実」と「解釈」は違うということです。

なんか、分かったような、分からないような話です。

 

しかし、「効き脳」を知っていると理解ができます。

大事なので、「効き脳」をもう一度、復習をしましょう!
(すでに知っている方は読み飛ばしてください。)

「効き脳」はGE(ゼネラル・エレクトリック)社の
マネジメント教育の責任者であったネッド・ハーマン氏
によって開発されました。

現在、全世界で200万人以上の診断が行われ、
コカ・コーラ、資生堂など多くの企業で、
個々のスキルアップやキャリアプラン、
チームビルディングに幅広く活用されています。

 

 

 

 

 

 

 

人の脳は、大きく分けて、左右で2つ、内側と外側で2つ、
計4つに分けることができます。

右脳左脳というのは、聞いたことがあると思います。

内側と外側は、辺縁系と大脳新皮質です。

それぞれの機能を分けると
A:左大脳新皮質→論理的、理性的
B:左辺縁系→保守的、計画的
C:右辺縁系→対人的、感覚的
D:右大脳新皮質→感情的、全体的
という感じです。

位置的にいうとこんな感じです。

 

 

 

 

 

 

 

この「効き脳」ですが、人によって活用している「場所」が違います。

Aか?Bか?Cか?Dか?という感じです。

私が「人と人は違う」と言っているのは、人によって使っている
「脳の場所」が違うということです。

利き手に右利き、左利きがあるのと同じように、脳にも「利き」があります。
Aの強い人は、理屈っぽく考える人です。
Bの強い人は、保守的に考える人です。
Cの強い人は、人間関係を最優先に考える人です。
Dの強い人は、全体として物事を捉える人です。

同じ状況に置かれても、脳の「利き」によって、思考の結果が変わってきます。

例えば、飲食店で新たにお店を出すとします。

 

 

 

 

 

 

Aの強い人は、採算が取れるのかな?と考えます。

 

 

 

 

 

Bの強い人は、オープンに間に合うのか?と考えます。

 

 

 

 

 

 

Cの強い人は、誰が店長になるのだろう?と考えます。

 

 

 

 

 

 

 

Dの強い人は、どんなコンセプトの店にしようかな?

 

 

 

 

 

 

 

とういう具合に、「効き脳」によって考えていることが違うのです。

そのため、自分が正しいと思ったことが、他の人には正しいと感じられるとは限りません。

先ほどの飲食店の例で言うと、
自分(Aの人)が、新店のオープンでお金のことを心配してヤキモキしているのに、

 

 

 

 

相手(Dの人)の人は、どんなお店にしようか?とワクワクしている・・・

 

 

 

 

 

 

 

自分(Aの人)が相手(Dの人)をみたら、どう思うでしょうか?
「何、ぼーとしているんだよ!」ってなりませんか?という話です。

と、ここまでが、以前、お話したことです。

 

人が「事実」(現実の状況)を解釈するときに、このような流れになります。

 

 

 

 

 

 

 

必ず、「効き脳」というフィルターを通して
「事実」(現実の状況)を見るので
違って見えることがあります。

違って見えていることについて、議論をしてもかみ合いません。

この絵は有名なのでご存知の方も多いですよね!

 

 

 

 

 

ある人には老婆に見え、ある人には娘に見える・・・

「人」と「こと」を分けるというのは、
「事実」(現実の状況)に戻って考えるということです。

今回の社長さんの相談

「パートさんから
『みんな、給与が低いと言っているよ!』
と言われたんだけど上げたほうがいいかな?」

には、どう答えたらよいでしょうか?

まずは、「事実」です。

 

 

 

 

 

 

 

時給1000円は安いのか?を、近隣の同じような業種の
会社の時給と比べてみる必要があります。

そのうえで、安いのか?を考えます。

結局、「安くないよね!」ということになりました。

 

 

 

 

 

 

 

この『みんな、給与が低いと言っているよ!』
と言ったパートさんは、自分の意見を通したいがために
「みんな」を巻き込んで、感情的に言っているにすぎません。

人の価値観が多様化していて、その多様化を活かしていく場合に
一番気を付けないといけないのは「感情」です。

多様性の数だけ「感情」は存在します。

「感情」でものごとを解決しようとすると、多様性が失われます。

多様性が失われると、変化の激しい時代に生き残れなくなります。

だからこそ、

「事実」と「解釈」分ける

「人」と「コト」を分ける

ことが大切になってきますね!

今日はこんな感じで!

 

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