きれいなUの字・・・

最近、気になっているニュースがあります。

サッカーのアジアサッカー連盟(AFC)
のチャンピオンズリーグ(ACL)
決勝トーナメント1回戦第2試合

浦和レッズと済州ユナイテッドとの試合

第1試合で0-2と負けた浦和が、
この試合で2点を取って合計2-2とし、
延長戦後半9分に浦和がゴールして
逆転したゲーム。

この試合中、トラブルが起きました。

ルーズボールの処理から、
双方の選手同士がもみ合いになり、
済州の控えの選手が浦和の選手に肘打ち、

さらに、
試合終了後には済州の選手が
浦和の選手を追っかけまわす
という事態が発生しました。

 

これだけの乱闘は見たことがありません。

当然、お詫びするかと思いきや・・・

6月1日付の「中央日報(日本語版)」によると、
済州の監督は

「(済州側が)フェアプレーに
反した行動をしたことに
対しては申し訳ない」
としながらも

「敗者のマナーも必要だが、
勝者のマナーも必要だ」
と、浦和の選手が挑発をしたと言い、
浦和に責任があるとの主張をしました。

さらにチームとしても
アジアサッカー連盟(AFC)に
「5つのうち4つで浦和に非」
との意見書を提出したそうです。

私は、ここで政治的なことを
書きたいのではありません。

あまりにも、きれいに「U理論」のとおりに
なっているので、

「U理論」の理解を深めるために
書きたいと思います。

 

 

 

起こったことをどう解釈するか?

これが「ダウンローディング」です。

上に行くのか?下に行くのか?
ですべてが決まります。

ここで、「保留」できるのか?が大事です。

感情的になると、上に行ってしまいます。

今回の済州は上に行ってしまったパターンです。

起こった出来事を「観ない」・・・

今回、何が起こったのか?は、
だれが見ても明らかです。

動画が残っていますから・・・

しかし、他人の行動に目を向けることで
自分の行動を「観ない」ということを
選択しています。

浦和の選手が悪いと・・・

そうすると、どうなるか?

自分達だけの世界に
「立てこもり」ます。

イギリスも、イタリアも、ドイツも
世界のサッカー界が問題視していても
立てこもっているので、

それに気づけない(「感知しない」
ということが起こっています。

こうなると、引くに引けません。

まさに「しがみつく」状態です。

さて、ここまでくると、
あとは、開き直るしかありません。

「うちも悪いけど、そっちも悪くない?」
という状態です。

「不在化・傲慢」です。

そして、情報操作を始めます。

なかったことをあったように言い始めます。

「浦和の選手がやってきて
『槙野が悪かった。申し訳ない』
と済州に謝罪をした」と・・・

まさに「操る」・・・

そして、

自分たちは間違っていないと
自分たちを無理に正当化します。

これが「自己欺瞞(じこぎまん)」です。

そして、最後には・・・

もう~いい!と言って
この問題を投げ出します。

これが

「力の濫用」から「棄てる」

最終的には、

関係性が「破壊」されます。

これに対して、

浦和・ペトロヴィッチ監督は
ゲームの後の記者会見で、

「済州の選手は若い選手が多く、
悔しさの中で感情的になることは
十分に理解できます。

この試合が終わった後で、
しこりが残ることは好きではありません。

今後、フレンドリーマッチでもやることで
良い関係を築いていければと思っています」

と言っています。

まさに、
「U理論」の下のほうへ行っているのが
分かると思います。

 

いかがでしょうか?

難解な「U理論」
事例を通して考えると
非常にわかりやすいと思います。

 

ここまで、極端ではないと思いますが、
私も含めて、トラブルが起こった時に、
Uの字の上に行きがちになります。

しかし、すでにお話した通り、
上に行った先にあるのは、
「破壊」しかありません。

こういう問題が起きると、
日曜日の情報番組の元野球選手のように
「礼儀正しくなきゃいかん!」
のような「よき話」になりがちです。

しかし、「よき話」ではなくて、
「物事のメカニズム」として理解することが
大切だと思います。

前にもちょっと書きましたが、
これが、システム1からシステム2への
脳の使い方だと思います。

システム1とシステム2

ということを書きながらも・・・

私自身、感情的になるのをコントロールしながら
このブログを書きました。

 

このテーマを書くかどうかは正直迷いました。

時間がかかることが分かっていたからです。

感情的になって、書いているうちに
私自身が上に行かないように
細心の注意を払いながら書きました。

案の定、時間がかかりました。

 

でも、文字にできて、
頭がスッキリしました。

書きたいことがあるのに、
それを抑えて、別のことを書くって
難しいということが、分かってきました。

書きたいことを書くのが一番ですね!

長い文章にお付き合いいただき、
ありがとうございます。

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