理念を力に

日本経営合理化協会さんの
全国経営者セミナー2日目です。

 

大変良いお話を聞くことが
できました。

 

私がブログで書いている世界観と
ピッタリと一致するお話です。

 

 

元キリンビール株式会社
代表取締役副社長
田村 潤 さん

 

最下位ランクの高知支店を
6年で県内のトップシェアにし、
その後、全国でもシェアを回復し
キリンビールのV字回復に
貢献した立役者です。

 

もともと、キリンビールは
国内では圧倒的なシェアを
有していました。

 

しかし、1987年(昭和62年)
アサヒスーパードライの出現により
キリンビールのシェア低下!

 

焦った経営陣は、
シェアの挽回のために
キリンラガーの味を変えてしました。

 

しかし、それが
さらなる客離れを呼ぶことに・・・

 

特に、高知という土地は
ビールの味にうるさい土地柄だそうで、
キリンラガーの味が変わったことに
最も敏感に反応したようです。

 

シェアの低下が著しい高知支店に
支店長として就任した田村さんが、
どうやってトップシェアを回復したのか?
という話です。

 

詳しくはこちらの本を読んでみて下さい。

『キリンビール高知支店の軌跡』

https://goo.gl/0Lluc9

 

そもそも、
なぜ高知支店はシェアが著しく低下したのか?

 

味を変えたからだけではありません。

 

それは・・・

 

本社の指示をやるだけの営業
だったからだそうです。

 

本社の言った通りにやったのだから
シェアが落ちても仕方がない・・・

 

あきらめが蔓延していたそうです。

 

そんな高知支店が、全国に先んじて
シェアを取り戻し、V字回復しました。

 

なぜでしょうか?

 

 

それは、社員のマインドが
他人事から自分事に切り替わったからです。

 

では、
どのようにして、他人事から自分事に
切り替えることができたのか?

 

それは、
「自分で決めて自分でやる」
ということを徹底したからだそうです。

 

自分で決める・・・。

 

そうすると、自分で考えるようになる。

 

工夫をすると楽しくなる。

 

こうして、
社員が主体的になっていき、
お客様との関係性が生まれてきました。

 

このように支店として
できることをすればするほど、
本当の問題が明確になってきます。

 

 

それは『味』です。

 

「お客様は昔のラガーの復活を望んでいる」

 

しかし、本社は受け入れません。

 

なぜなら、味を元に戻すことは
経営層が間違いを認めたことになるからです。

 

サラリーマンである田村さんが
本社の決定に異を唱えるのは
相当の勇気がいることです。

 

田村さんが3ヶ月も悩んだ末に
出した結論は・・・

「品質本位」

「お客様本位」

という理念に立ち戻ることでした。

 

愛されてきた美味しいキリンビールを
一人でも多くの人に飲んでもらいたい!

 

この理念を実現するには、
市場でどのような状態が必要か?

 

これ、メチャクチャ大事な視点です。

 

もう一度言います。

 

この理念を実現するには、
市場でどのような状態が必要か?

 

この視点がないから、
理念がお題目で終わるのです。

 

 

田村さんもおっしゃっています。

 

『最も大事なのは、
理念と普段の仕事をつなげること』

 

では、この理念を実現するには、
市場でどのような状態が必要か?

 

それは・・・

 

どこに行ってもキリンが置いてあり、
ほしいときに手に取っていただける
状態にあること。

 

これが「ビジョン」です。

 

私が、ブログでいつも言っているように
「ビジョン」は、映像や動画のように
思い浮かべるものです。

 

高知支店のメンバーは
この「ビジョン」を頭に浮かべて
日々の営業活動をするようになった
そうです。

 

あのお店の冷蔵庫には
キリンが並んでいたらすごいな!
みたいな感じです。

 

 

このように高知支店の社員のビジョンが
一丸になってから、
「ラガーの味を元に戻して欲しい!」
と社長に直談判したそうです。

 

そんなに簡単に聞き入れて
もらえるものでもありません。

 

それが、ひょんなことから実現します。

 

詳しくは、是非、本を読んで下さい。

 

そこから、
V字回復がはじまりました。

 

数字よるマネジメントから
ビジョンによるマネジメントへの転換です。

 

 

人は自分のやりたいことをするのが
一番モティベーションが上がります。

 

しかし、組織ですから、
好き勝手なことは出来ません。

 

だから、理念があるのです。

 

理念を共有しているから、
好き勝手にしても行動がブレない。

 

普通は、自分で考えて動け!と言われても
どうしてよいのか?分かりません。

 

田村さんはおっしゃいます。

 

人間は自分が経験していないことは
分からない。

 

 

だから、大事なことは、
いかにやってもらうか?です。

 

やってもらうためには、

 

自分の想いを時間をかけて
繰り返し伝え続ける

 

高知支社がV字回復できたのは、
優秀な社員がいたからではなく、
実行する社員がいたからだと言います。

 

田村さんは高知支店の実績が認められ、
四国地区本部、東海地区本部、
本社営業本部と
その活躍の場を広げていきます。

 

そうして、とうとう
2009年、全国で9年ぶりに首位奪回!

 

 

田村さんが会社を去る際の送別会で
過去の職場の人たちから

「仕事がこんなに素晴らしいこととは知らなった」

「生きるという意味が初めてわかった」

という言葉をたくさんいただいたそうです。

 

私が大切にしているのは、
「自分の人生を生きる」ということです。

 

それは自分で決めて自分でやるという
ことであり、
自分の強みを活かして、周りに貢献し、
強く強く必要とされて生きていくことです。

 

これが私の理念です。

 

講演が終わった後、田村さんにサインを
いただきました。

 

田村さんは表紙の裏にこう書かれました。

 

私も自分の理念を力に生きていきます。

 

大きな勇気をいただきました。

 

今日も最後まで読んでいただいて
ありがとうございます。

 

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