巨いなる企てに敗れて…

先日、堺屋太一さんが
亡くなられました。

 

堺屋太一さんといえば、
元通産官僚で
経済企画庁長官を務め、
「団塊の世代」の名付け親
としても有名な方です。

 

私にとっては、
「巨いなる企て」という
歴史小説の著者という
イメージがあります。

 

「巨いなる企て」 文芸春秋

https://goo.gl/eMsJWM

 

この本は、
「関ケ原」という天下分け目の戦いを
企てた石田三成にスポットを
当てて書かれた本です。

 

よく考えてみると、
この戦いは、
徳川家康という
当時の日本一の最高権力者に対して
一官僚にすぎない石田三成が
仕掛けた戦いでした。

 

まさに、ジャイアントキリングを
仕掛けた戦いでした。

 

石田三成は、
祖父である会長に盾をついて
失敗した私自身にオーバーラップ
するところがあります。

 

堺屋太一さんは、
石田三成が失敗した理由を
次のように書いています。

 

事業創造者は総合調整者や設計者を
兼ねてはならない。

まして実施者などになろうと
するのは絶対にいけない。

 

どういうことか?というと・・・

 

企画をした人間が
実行をしてはいけない
という意味です。

 

会長である祖父のやり方に
反感を覚えた私は、
自分のやり方で成果を出し、
祖父を見返えそうとしていました。

 

つまり、反乱を企てたワケです。

 

しかし、
権限を持っていない人間が、
企てを実行しようとしても
上手く行かないのです。

 

なぜなら、上司や同僚が
創業者に対して忠誠心があるため
反対をしたり、邪魔をしたりして
結局、上手く行かないのです。

 

私の場合だと、
祖父の取り巻きの本社の社員だったり
祖父の秘書が私のことを
貶めていました。

 

この本には、
さらに、こう書かれています。

 

事業創造者にして、
総合調整者や計画・実施者を
兼ねることが許されるのは、
ただ一人、上役も同僚をも持たない
当該事業の最高権力者だけである。

 

つまり、
企てを一人で完了できるのは、
最高権力者だけだ
と言っています。

 

そのため、
権限を持っていない人間が、
企てを完了しようとするなら
権限を持っている人を担いで
総合調整役や計画・実施役を
誰かにお願いしないと難しいのです。

 

つまり、
企てる者は、
主役になってはいけないのです。

 

竹中半兵衛や 黒田官兵衛
といった軍師が目立たないように
しているのは、そのためです。

 

私には巨なる企てを実行する
器ではなかった・・・

 

堺屋太一さんの訃報に接した時に
20年前ぐらいにこの本を読んだ時の
想いが蘇ってきました。

 

企てに敗れて、野に降り、
今、軍師のような仕事をしているのは、
もともと、そういう性分だった
のだと思います。

 

今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます。

 

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