私の事務所は
自宅の最寄り駅の前なので、
毎日、自転車通勤になりました。
新たに自転車を買うときに
近くの家電屋さんで買おうか?
遠いところの専門店で買おうか?
迷いました。
でも、
自転車を乗って帰らないといけないので
近所の家電屋さんで買いました。
しばらく乗っていたある日、
タイヤの空気圧が下がってきたので
空気入れを買いに行きました。
お店の人に選んでもらったのですが、
いざ、空気を入れようとしたら、
空気の入れ口が合いません。
これはまずいと思い、
その家電屋さんに行きました。
すると、自転車売場のおじさんは、
わたしの顔を覚えていて、
事情を察して、私が持っている部品と
おじさんの道具箱にあった部品
を無料でくれました。
店長に確認するわけでもなく・・・
レシートを確認することもなく・・・
値段を調べるわけでもなく・・・
躊躇ない自然な対応でした。
すごい対応だと思いました。
家電の店員さんだったら、
店長に相談して、レシートを
確認して…
みたいな対応で、さすがの私も
イライラしたと思います。
しかし、自転車売場のおじさんは
本当に自然な対応でした。
どうしてこんな対応ができるので
しょうか?
・・・と思ったら、
このおじさんはもともと自転車屋さん
の社長さんたちのようです。
街の自転車屋さんがなくなっても
自転車のニーズは無くならないわけで
家電屋さんのようなところで
店員としと働いているようです。
一見、無愛想ですが、話してみると
熱心に相談に乗ってくれます。
そんな頼もしい人が店員でいてくれると
またこの店で買おう!
という気になります。
なんで、自転車売場だけ、
こんな柔軟な対応ができるのだろう?
と考えてみました。
もともと、家電屋さんでは、
自転車を扱っていませんでした。
しかし、電動自転車は
家電屋の取り扱いになります。
そこで、家電屋さんとしては、
電動自転車を含めて自転車を
新たに、取り扱うようになりました。
そのため、家電の社員には、
自転車のことは
分からないのだと思います。
そうなると、売り場のことは、
元・自転車屋さんのおじさんに
任せるしかなくて、
元・自転車屋さんのおじさんが
切り盛りをしているのだと思います。
その結果、上手く行っている
のだと思います。
それが証拠に、売却済みの自転車や
修理の自転車が7~8台止まってました。
妻に聞いても、家電屋さんの
自転車屋さんの近所の評判も良いそうです。
おじさんたちは、もともと、
経営者ですから、働き者です。
自分で考えて、動くことができます。
下手に管理しないほうがいいんです。
実はこれが「エンパワーメント」です。
「エンパワーメント」とは、
自律した社員が自らの力で仕事を
進めていける環境を作ろうとする
取り組みです。
なんか、カタカナになると
すごいこと!みたいになりますが、
なんてことはありません。
自転車売場のおじさんたちが
見事に実現しています。
この状態を家電屋さんが意図しているか
どうかは分かりません。
しかし、結果として
エンパワーメントされているのは
素晴らしいと思いました。
このエンパワーメントを実現するには
いくつかクリアーしなければならない
ことがあります。
①情報が共有されていること
②メンバーに判断力があること
(判断基準が明確であること)
③細かく管理しないこと
(信頼すること)
この3つが大事です。
どれも言い古されていることですが
実際にこれをやろうとすると、
結構大変なんです・・・
長くなってしまったので、
エンパワーメントはまた別の機会に
お話したいと思います。
では、今日はこの辺で!
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