大惨事を防ぐには・・・

新幹線のぞみの台車に
亀裂が入ったまま
3時間走り続けるという
重大な事故が起きました。

 

博多を発車してから
車掌がすぐに異音に気付き、
その後も複数の乗務員が
異音、異臭、振動などを
感じていたと言います。

 

途中から乗り組んだ保安担当が
次の新大阪で
「安全をとって床下点検をしようか?」
と提案しましたが、
指令員はこの提案を聞き逃したそうです。

 

 

指令員は
「運転に支障があるなら
保安員が明確に伝えてくれる」
と思い込んでいて、

 

保守担当は
「指令員がどこで点検するのかを
調整してくれている」
と思い込んでいた・・・

ということです。

 

これで走行中に台車が破損し、
脱線事故が起き、
対向路線にある走行中の新幹線と
衝突したら、
大惨事になるところでした。

 

 

幸い、名古屋での点検で
亀裂が見つかり、事なきを得ました。

 

もし、
これで大惨事が起こっていたとしたら、
その原因は・・・

『思い込み』

だったことになります。

 

相手が何とかしてくれるだろう・・・

 

これは、
今回の事故に限ったことではなく、
日常の仕事にもありうることです。

 

組織の成果は、
「人」×「しくみ」×「関係性」
であることは、何度かお伝えしています。

 

 

この3要素で、
今回の事件を考えると

 

博多駅を出た時に
車掌が気づいています、

 

その後も、複数の乗務員が
異変に気付いています。

 

つまり「人」は優秀でした。

 

 

次に「しくみ」はどうでしょうか?

 

ニュースで報道される限りのことしか
分かりませんが、
点検をするかしないか?を判断するのは、
東京にいる指令員だったようです。

 

指令員というからには、
そうなんだと思います。

 

指令員は、現場の状況を聞いて、
判断しなければなりません。

 

保安員は、
現場の状況を伝えるのが、
役割だと思います。

 

「しくみ」としては、
これ以外にないと思います。

 

なぜなら、新幹線の中にいる人は
全体が見えません。

 

止めるか、止めないかは
運行状況を見ながら
判断するしかありません。

 

「しくみ」としては
これ以外にないと思います。

 

 

となると、問題があったのは
「関係性」です。

 

ニュースを見ていて
指令員と保安員のやり取りで
気になることがあります。

 

:「走行に支障があるという
感じではないか?」

 

:「判断できかねる」

 

そうです・・・

 

指令員は、保安員に状況を聞いた
つもりが、

保安員は、判断を求められた
と思ってしまった・・・
(実際に求めたのかもしれません)

 

 

そもそも、走行に支障があるか
ないかは、点検をしないと
分かりません。

 

そうですよね!

 

新幹線が止まっている状態で
亀裂の入った台車を見て、
運転に支障があるか?
聞くのであれば、判断できます。

 

 

しかし、
台車の状況を確認できない中で
運転の支障があるかないか?を
聞かれても判断できる訳がありません。

 

本来、指令員が確認すべきは、
「点検の必要があるか?ないか?」
です。

 

点検の必要があるか?ないか?

 

この点を確認しなかったのが
問題です。

 

 

だから…

指令員は
「運転に支障があるなら
保安員が明確に伝えてくれる」
と思い込んでいて、

 

保守担当は
「指令員がどこで点検するのかを
調整してくれている」
と思い込んでいた・・・

ということが起こったのだと
思います。

 

自分が思っているようには
人は思っていない…
ということを知ることが大事です。

 

そして、
人と人が違うから
コミュニケーションが必要なのです。

 

自分の言っていることが
相手に伝わらないのは、
相手の問題ではありません。

 

伝わらなくて、
当たり前なのです。

 

 

であるならば、
何をしたらよいでしょうか?

 

それは、
相手を変えることではなくて
伝わるまで伝えることです。

 

簡単なことだけど、難しい!

 

だから、しくみを複雑にしたり、
ルールを増やしたりするのではなく、
シンプルに考えるほうがよいと思います。

 

今日も最後まで読んでいただいて
ありがとうございます。

 

 

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