3年半にわたり新型コロナウイルス対策に
取り組んできた専門家チームの
尾身茂氏ら、専門家3名が
日本記者クラブで会見を行いました。
尾身氏によると
今回の感染対策はこれまで経験した中で
もっとも難しいものだったそうです。
その背景は、新型コロナウイルスには
「唯一」「絶対」の正解がないからです。
総論では賛成でも、
具体的な話になると
それぞれの価値観が異なり、
1つの答えが出すのが難しかった
とのことです。
専門家グループは
それぞれの専門性を持っている人の
集まりでしたが、
それぞれについては詳しくても、
複雑な事象が絡み合う
感染症対策に答えを出せる人は
いませんでした。
だからこそ、それぞれの持っている
意見や情報を率直に出し合うしか
合理的な答えを出すことが
できなかったそうです。
つまり、
「唯一」「絶対」の正解がない問題を
解決するのは、
専門的な知識や技術を持っている
だけではダメで、
意見を出して、対話をして、
答えを生み出せる
コミュニケーション能力が必要なのです。
尾身氏はコミュニケーション能力が
高いと思います。
尾身氏のことを
人のいいおじいさん(失礼!)だと
思われているかもしれませんが、
高い専門性も持っている方なのです。
そう考えると、
これからの時代は、
活躍しようと思ったら、
何かの専門家というだけでは
不十分で、
コミュニケーション能力が
必要になるのだと思います。
コミュニケーション能力が大事!
ということは、
何も今に始まった話では
ないのかもしれませんが、
今回の尾身氏の記者会見を
聞いていて、そう思いました。
実は、人材育成の世界でも
「T型人材」という言葉が言われています。
「T型人材」というのは、
1つの専門性に加えて
マネジメントの知見・技術を
身に付けている人材のことです。
「T型人材」なら、
どこに行っても通用する人材です。
さらにいうと
「π型人材」という言葉もあって、
2つの専門性
(例えば営業+人事)に加えて
マネジメントの知見・技術を
身に付けている人材のことです。
2つの専門性があって
マネジメントができれば、
解決できる問題が増えるのです。
いずれにしても、専門性の高い人が
マネジメントの知見・技術を
身に付けると最強になります。
ただ、問題は、
専門性を身に付ける場はあるのに
マネジメントの知見・技術を
身に付ける場がないということです。
しかし、マネジメントは、
やりながらでないと身に付きません。
大事なことは2つあって、
1つ目は、
社内にマネジメントを
教えられる人材がいること
専門性の高い人に
1からマネジメントを体得させるのは
効率が悪すぎます。
マネジメントを効率よく教えて上げる
ことが必要です。
最初は、外部の力を借りるのがよい
と思いますが、
最終的には、自社の人材で、
マネジメントを教えられる人材が必要です。
2つ目は、
社内にマネジメントができる
環境を整えること
マネジメントを行うには、
会社、部署、個人の目的目標が
明確になっている必要があるし、
1ON1などのコミュニケーションできる
場が確保されていることが必要です。
つまり、社内にマネジメントができる
インフラを整備することです。
インフラが整備できていれば、
マネジメント能力が高くなくても
マネジメントできますし、
マネジメントが学びやすくなります。
このようにして、
マネジメントができる人材を
厚くすることが、
組織全体を強くすることに
つながる考えています。
今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます。
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