先日、お客様からこんな相談を
いただきました。
メンタルで休んでいた社員が
復帰したのですが、
仕事のスピードが遅くて、
周りの社員から不満が出ている
のだそうです。
本人に周りから不満がでていることを
言うべきなのか？そうでないのか？
腫れ物に触れるような感じで
どうしてよいか？分からない
ということでした。
組織のコンサルティングをする時に
大事なことは、変われる人から変わる
ということです。
おそらく、
メンタルで休んでいた社員さんが
急に変わることはありません。
だから、変われるなら、
周りにいる人が変わることだと考えます。
では、どのように変わればよいのか？
その前に、そもそも、
なぜ、腫れ物に触れるようになっている
のでしょうか？
それは、復帰した社員さんに対して
どのように仕事をしてもらうのか？が
共有されていないからです。
つまり、周りの人たちが描いている
復帰の後の働き方のイメージがバラバラで、
何が正解か？分からないからです。
何が正解か？分からないから、
それそれが、思ったことも言えずに、
悶々としている状態が続いているのです。
だから、打ち手としては、
復帰する社員さんの働き方について
周りの人たちのイメージを共有することです。
どのくらいのレベルの仕事
どのくらいのスピードで
どのくらいの期間、やってみるのか？
イメージが共有できれば、
その期間中は、
そのレベルの仕事はしてもらうし、
そのレベルのスピードは求めてよい
ことになります。
ただ、仕事のレベルやスピードが
本人とって、どうなのか？は、
本人に確認する必要があります。
だから、上司が、毎日、
仕事のレベルやスピード感が合っているのか？
本人に確認しながら、進めていくことになります。
そういうことをやっていることが
周りの人がわかれば、
なんで、この社員だけ仕事が遅いのか？
というような不満も出なくなります。
実は、この考え方がSSR理論です。
SSR理論とは、
Strength(人材力)、
Structure(組織力)、
Relation(関係力）
頭文字の略です。
この３つを掛け合わせて
成果を出すのがマネジメントです。
復帰後の働き方のイメージというのは
Structure(組織力)です。
Structure(組織力)というのは、
ビジョンや目的・目標、役割、ルール
といったものです。
Structure(組織力)を共有することで
認識がそろって、誤解や不満がなくなり、
Relation(関係力）が上がります。
ただ、ビジョンや目的・目標、役割、ルール
といったStructure(組織力)は、
最初から共通のものがあるわけではなく
Strength(人材力)ごとにバラバラです。
だから、周りの人たちが
話し合って共通のものをつくる必要があるし
それがそもそもそれでよいのか？
本人にも確認する必要があるのです。
組織の問題に対する
直接的な打ち手は、
Structure(組織力)なんですが、
人と人は違うから、
Strength(人材力)から始めないと
Structure(組織力)が機能しないのです。
こんな風にSSR理論を理解できると
組織の問題を解決できるようになります。
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