信頼にはコストがかかる。

「不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか」
という書籍を三郷金属工業の児島社長さんから
紹介をいただきました。

 

 

 

 

 

 

 

その中に気になるフレーズがありました。

「信頼とはコストがかかるにもかかわらず、
相手が協力してくれるだろうという期待」

分かるような分からないようなフレーズです。

先日、お伺いしたお客様のところで、
「コレだ!」という場面がありました。

 

この会社さんでは新入社員さんが入ると
私が面談をします。

 

 

 

 

 

 

 

今回は4人の方が入社されたとのことで、
面談をするために会社によんでいただきました。。

1人15分ぐらいで、不安なこと、疑問点を聞きながら、
就業規則の説明を説明して行きます。

4人のうち3人は特に気になることもないようで、
10分もしたら、話すこともなくなり、
世間話をして終りました。

しかし、その内の1人だけ、
「就業規則を読みたい」と言い出しました。


 

 

 

 

 

 

 

断る理由もないし、
何かあったときは、この場で解決した方が良いと思い、
彼に就業規則を渡しました。
30分以上かけてじっくり読んでました。

特にマズイことが書いてあるはずもなく・・・

「ありがとうございました。」

 

 

 

 

 

 

 

 

本人に悪気もなく、権利意識が強いわけではありません。

ひょっとしたら、
前の会社で嫌な想いをしたことがあるのかもしれません。

彼が就業規則を読みたがったことを責めるつもりはありません。

ただ、30分以上仕事を中断して、
就業規則を読んでいる時間も給与が支払われています。

会社を信じていたら、10分で終った面談も、
30分以上もの時間がかかる。

「コスト」がかかっています。

しかし、会社は「コスト」がかかっても
社員さんは協力してくれると期待したのです。

そして、社員から「信頼」を得ました。

 

 

 

 

 

『信頼』にはコストがかかるんだ!

逆にいうと、

『信頼』を保つことがコストダウンになる!

という気づきです。

今回、このような場がなくて、
彼が半信半疑で働いていたとしたら、
生産性が上がらないまま、
「コスト」がかかっていたことでしょう。

結果的には、かけるべき「コスト」だったと思います。

 

ただ、残念なのは、こんな時間を与えてくれる時点で、
社員さんは「この経営者は信頼できる!」とは思えない…

目の前の出来事しか見えない…

 

 

 

 

 

 

 

 

目の前の出来事から離れて、そもそも、
なぜこの時間があるのかに意識が向くと良いのですが…

「そもそも…」

この視点の広さが、
仕事ができるか?できないか?
の分かれ目だと思うんです。

えっ?

そんなことが出来る社員なんかいないって?

いやいや…

意外と女性のパートさんって、
こういう視点を持ってたりするんですよね〜(笑)

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