原因を追求すると問題を解決できなくなる

ここのところ、
キリンビールの田村さんの本
の話が続いています。

 

今回で一区切りにしたいのですが、
どうしても書きたいことがあります。

 

それは、著者の田村さんから
いただいたメールの中の言葉です。

 

「普通、仕事は
『課題を見つけてそれを解決する』
という無意識な前提で
進めていた様な気がします。」

 

「そうすると、
当然、『欠点』の解決となり、
『強み』に目を向ける習慣が
ありませんでした。」

 

その通りだと思います。

 

欠点というのは、
上手くいかないから、
欠点なのです。

 

欠点を解決するというのは、
上手く行っていない原因を
正すことです。

 

原因を追求して
その原因を正していく・・・

 

上手くいっていない原因を
1つ1つ正しながら
理想の状態に近づいていく
イメージです。

 

ラガーは苦いから、
スーパードライに負けた!

 

だから、
ラガーを苦くしないようにしよう!

 

一見、正しいように思います。

 

しかし、苦いのが好き!
という昔からのファンが離れて
業績はさらに悪化しました。

 

原因を正しているのに
理想の状態に近づかない・・・

 

原因は分かったのに
どうやって解決したらよいのか?
分からない・・・

 

なぜ、
そんなことがおきるのでしょうか?

 

それは、
原因を突き止めることと
問題を解決することは
別のことだからです。

 

原因追求のアプローチのことを
ギャップアプローチといいます。

 

単純な問題であれば、
原因を突き止めて、
その原因を正していけば
問題を解決できます。

 

しかし、
問題が複雑になればなるほど
原因は分かっても、
解決方法が分かりません。

 

解決方法が分からないのに
原因を解決しようとするので、
思考停止になります。

 

思考停止になると
動けなくなるので、
ますます問題解決のアイデアが
浮かびません。

 

このように
ギャップアプローチは
問題が複雑になればなるほど
行き詰まりやすくなります。

 

では、どうしたら
問題を解決できるのでしょうか?

 

ポジティブアプローチです。

 

ポジティブアプローチとは、
「どうなっていたいのか?」
という理想の方から
現実と理想のギャップを埋める
ということです。

 

問題を1つ1つ解決して
理想に近づけていく
ギャップアプローチに比べて、
現状と理想の状態を一気に
埋めていくため、
イノベーションが生まれやすくなります。

 

ポジティブアプローチは、
目指すべき方向だけが決まっています。

 

だから、ある意味、
やり方は何でも良いのです。

 

とにかくやってみよう!
という思考になります。

動きながら、
問題解決の手がかりを
探っていく・・・

 

そうしているうちに
解決方法が浮かぶ。

 

この時、大事なことは、
問題解決の手がかりになるのは
「強み」だということです。

 

「強み」とは、どんな状況でも
発揮できるもののことです。

 

上手くいかない中で
動いて成果を出そうしたら、
「強み」を発揮するしかないのです。

 

「どうなっていたいのか?」
をイメージして
できることを精一杯やって
突破口を見つける・・・

 

当たり前の話ですが、
人はできることしかできません。

 

そして、何よりも、
できることでないと
続けることはできません。

 

原因を追求しても
できない理由しか出てきません。

 

できないことをどうにかするより、
できることでどうにかする!

 

そのほうが上手くいくことが
あります。

 

やっている最中は、
あまり上手く行っていないように
思うのだけれど、
終わってみたら、上手く行った
みたいなことがあります。

 

しかし、
どうして上手くいったのですか?
と聞かれても説明ができない。

 

説明しようとするけれど、
それ自体が原因追求のプロセス
なので、上手くいかない…

 

そんなもどかしさを
田村さんは感じられている
のではないか?
と私は思いました。

 

そして、私も
再現性を高めたいと思って、
ロボット人事と名付け
日々、ブログを書いています。

 

僭越ながら、
そんなところに
勝手にシンパシーを感じて
この3回ブログを書きました。

 

今回で一区切りとしますが、
田村さんの本には
ご紹介したい言葉がたくさんありました。

 

また、機会をみて、
書いてみたいと思います。

 

今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます。

 

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