人を育てられる人を育てるには?

先日、お客様の管理職の方から
こんな相談をいただきました。

「入社3年目の部下に
新入社員の教育を任せているのですが、
まったく進んでいないんです。
どうしてやらないのでしょうか?」

なるほど・・・

気になったことがあるので、
こんな質問をしてみました。

「部下の方が新入社員を教育する
イメージは湧きますか?」

すると、
「それが湧かないんです」という
答えが返ってきました。

そうなんです。

イメージできないことは、できません。

だから、部下の方は
新入社員を教育しないのではなく、
できないのです。

できないのに任せているのですから、
そもそも無理があるのです。

そこで、さらに質問しました。

「新入社員をどのように教育したら
よいのでしょうか?」

すると、
「正直、よくわからないんです」
という答えが返ってきました。

教えるように指示している上司が、
どのように教育したらよいのか?
わかっていないのに、部下に任せる・・・

これは上手くいくはずがないのですが、
実は、人材育成において、
こういうことが珍しくありません。

そもそも上司が教育されてきていないので、
どのように教育したらよいのか?わからないのも
無理はありません。

では、どうやって教育したらよいのでしょうか?

答えは、目標を決めて、
定期的に振り返りをすることです。

人ができるようになるには、
「経験学習サイクル」を回す必要があります。

「経験学習サイクル」とは、
コルブという学者が考えた、
人が経験から学ぶ時のステップを
モデル化したものです。

【経験学習サイクルの4つのステップ】

①経験:経験する

②振り返り:リフレクション

③概念化:学習、言語化

④応用:行動、活用

このサイクルはループしており、
④応用が①経験に繋がります。

このサイクルを回すことで、
人は学習してできるようになります。

おそらく、できる人は
経験学習サイクルのことを知らなくても、
無意識にやっています。

しかし、できない人や
できるまでに時間がかかる人は、
経験学習サイクルを回さずに
何となく仕事をしています。

大事なことは、
経験学習サイクルを回すことを
部下任せにしないということです。

つまり、経験学習サイクルを回す時間を
定期的に取るということです。

ただ、振り返るためにはテーマが必要です。

それが「目標」です。

目標を決めるポイントは、SMARTです。

Specific(具体的)
明確であること。
数値にできるものは数値化する。

Measurable(測定可能)
数値で設定していれば検証できる。
数値にできないものは状態を明確にする。

Achievable(達成可能)
達成できるというイメージが湧く必要がある。

Relevant(目的に関連している)
何のためにやるのかが理解できることが大事。

Time-bound(期限がある)
いつまでにやるのかが明確になっている必要がある。

このような目標を立てた上で、
定期的に経験学習サイクルを回す面談を
すればよいのです。

もうおわかりかもしれませんが、
それが1ON1面談です。

1ON1面談は、
基本的に相手のための時間です。

だから、
相手の話したいことを話してもらうのですが、
上司と話をするのですから、
当然、目標達成の話になるはずです。

ただ、そうなるためには、
SMARTRelevant(目的との関連)
機能している必要があります。

機能しているとは、
その目標を達成したら自分にとって
どんなメリットがあるのか理解できている状態です。

目標達成したら自分にとって
いいことがあるとわかっているから、
上司と面談する時にその話をするのです。

つまり、
面談するだけで、人が育つわけがありません。

本人がやりたいと思うことを目標に設定し、
その目標を達成するための面談を定期的に行い、
経験学習サイクルを回すから人が育つのです。

だから、人を育てようとしたら、
次の2つの技術が必要です。

・目標設定の技術

・経験学習サイクルを回す技術

人を育てることを任せるのであれば、
その2つの技術が身に付くように
サポートする必要があります。

そのサポートとは具体的に何かというと・・・

それは、上司が部下の1ON1面談をすることで、
部下に人を育てる見本を見せるということです。

部下が1ON1面談を受けることで
自分が成長した実感を感じることで、
自分も後輩に1ON1面談をやってみようと
思うようになります。

そういう好循環が生まれるように、
上司が1ON1面談の技術を身に付けることが
大事です。

そして、
上司が1ON1面談の技術を身に付けようと
思うようになるためには、
上司が1ON1面談の効果を感じられる面談を
受けられるようにすることです。

そういう意味で、
上司の1ON1面談を担当している私が、
上司の方に1ON1面談に価値があると
感じてもらう必要があって、
私の責任が重いと考えています。

今日も最後まで読んでいただいて
ありがとうございます。

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