私が組織作りのコンサルティングに入る時は
共通の目標に向けて、各部署で目標を決めて、
それについての進捗の確認をする会議をします。
先日も、お客様の会議で、
各部署の目標の進捗について
振り返ってもらいました。
その時に、いつもは、
若手の人材育成をテーマにしている方が
今回は発表していないことに気づきました。
そこで、人材育成の進捗について
確認をしてみました。
すると、行き詰まっているという話でした。
どんなふうに行き詰まっているのか?
聞いてみたところ、こんな答えが返ってきました。
「何度教えても同じことを聞いてくるのです。」
なるほど・・・
何度教えても同じことを聞いてこられると
教えている側のモチベーションが下がります。
忙しい中、時間を作って教えたのに
どうして、理解しようとしないんだ!と
怒りさえ感じるかもしれません。
ただ、ここで怒りの感情を抱えると
大事な視点が見えなくなります。
その視点は、
同じことを聞いてくるのは、
分かっていなくて聞いてくるのか?
分かっているけど確認で聞いてくるのか?
ということです。
特に、若い世代は、
失敗をすることを恐れています。
仕事に対して慎重になります。
分かっていることでも
聞いてくる可能性があります。
それなのに、上司側が、
教えたんだから何度も聞かないでよ!
という怒りをぶつけてしまうと、
部下にしてみると、
確認しようとしただけなのに怒られた・・・
となります。
部下は部下なりに
ちゃんと仕事をしようとしたのに
上司から怒られたとなると、
部下のモチベーションも下がります。
教えた側も教えられた側も
モチベーションが下がるという
誰にとってもよくない状況が生まれます。
こんな時、どうしたら良いのでしょうか?
何度も同じことを聞いてきた時に、
一瞬、怒りを感じるのは、仕方ありません。
感情は湧き上がってくるので
コントロールできません。
ただ、それを表現するかどうか?は
行動なので選択ができます。
ですので、
怒りを表現しない選択をした上で、
こう言いましょう!
「聞いてくれてありがとう!」
こんな話をすると、
そこまで若手に気を遣わないといけないの?
と思われるかもしれません。
私も思います。
ただ、どうなっていたら考えた時に、
最終ゴールは、
上司に聞かなくても仕事ができる
ようになることです。
そう考えた時に、
何度も答え合わせをしてもらって、
自分の考えが合っていたという
経験を積むことで
自信を持ってもらうことは有効です。
何度も聞いてくることが、
自信を持ってできるようになるプロセスだ
と思えば、
最終ゴールに近づいている!
と言えるのだと思います。
そういうことが分かれば、
上司としては教えていることが報われます。
そうであれば、
「ありがとう!」と言えるのでは
ないでしょうか?
そうはいっても、
それは、何度も聞いてくるのが
答え合わせのつもりの場合であって
本当に覚えていない場合でも
「ありがとう!」と言うのか?
と思われるかもしれません。
まさに、それがポイントで、
何度も聞いてくることが
本当に覚えていないのであれば、
次のステップのことを教える無駄が省けた
ことになります。
今のことを覚えていないのに、
次のことを教えるのは無駄です。
聞いてくれなければ、
今のことを覚えている前提で
次のことを教えるという無駄が生まれる
ところでした。
聞いてくれたおかげで無駄が省けました。
そうであれば、
「ありがとう!」と言えるのでは
ないでしょうか?
誤解がないようにしたいのですが、
私も、何度教えても覚えないことが
よいことだとは思っていません。
思っていないけれども、
「何度教えたと思っているんだ!」
と怒ったところで、
気持ち的にはスッキリしますが、
部下ができないという状況は
変わらないどころか、悪くなります。
それを避けたいだけです。
できるようになるまで教えるしかないのです。
そう考えると、
「聞いてくれてありがとう!」と言う選択は、
悪くないんじゃないか?と思います。
本当に人を教えるのは修行です。
今日も最後まで読んでいだき
ありがとうございます。
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