「もう社長にはついていけません」
そう言って、
優秀な社員が辞めていったそうです。
「どうしてこんなことが起こるのか?」
社長さんから相談を受けました。
私は、日頃から、
「社長の思考は早いから注意して!」
と言っていたのですが、
こういう事態にならないと
なかなか分かってもらえません。
思考が早いというのは、
考えてから行動に移すまでの
時間が短いということです。
人が認知して行動に移すまでに
ステップがあります。
①事実を選択する
↓
②現実に意味づけする
↓
③仮説を立てる
↓
④結論を出す
↓
⑤結論を信じる
↓
⑥行動する
これを「推論のはしご」と言います。
「推論のはしご」は、
アメリカの経営学者・教育学者
クリス・アージリスが
提唱したのと言われています。
「学習する組織」の中で出てくる話だったと思います。
「はしご」なので、
順番は下から上のほうが
良いのかもしれません。
⑥行動する
↑
⑤結論を信じる
↑
④結論を出す
↑
③仮説を立てる
↑
②現実に意味づけする
↑
①事実を選択する
社長はこの「はしご」を
すごい勢いで上がっていきます。
場合によっては
この「はしご」を2段飛ばしぐらいの
スピードで考えて、行動に移そう
とします。
社長の思考のスピードが
早いことによる問題点が2つあります。
1つ目の問題は、そもそも、
社員がついていけないという事です。
社員の「はしごを登るスピード」は
社長よりゆっくりだということです。
ここにギャップが生まれます。
本来なら、社長は
このギャップを埋めるために
社員のスピードを合わせなければ
なりません。
社員のスピードに合わせれば
言いたいことが伝わります。
しかし、合わせることが
できないのです。
だから、結局、伝わらない
伝わらないから、思った通りにならない。
思った通りにならないから、
それ以上の話し合いをあきらめ、
感情的になる・・・
結果、人間関係が壊れる・・・
2つ目の問題は、
「推論のはしご」を早いスピード
で駆け上がるということは、
思い込むや錯覚が伴うということです。
スピードと質は伴いません。
「はしご」を早く駆け上っている
ということは、見逃していることが
あるということです。
ルービックキューブの話です。
見えない面があることを知りながら
見ようとしないで結論を出そうとする。
相手の意図や気持ちや弱みを
考えようとしない。
なぜなら、
何度も、「はしご」を登っているうちに
自分の苦手なことを排除する「くせ」が
ついてしまっているからです。
つまり、
自分の考えを行動に移す前に
この「はしご」を何度も何度も
登ったり降りたりして、
見落としがないか?を確認してから
相手に伝える必要があります。
これをしないで、
ぱっぱっと行動してしまうので、
周りは、その後の反応が怖くて
何も言えなくなるのです。
だから、社長さんとしては
思考のスピードを
ゆっくりにできればよいと思うのですが、
難しいと思うので、
「はしご」の昇り降りを何度もする癖を
つけてもらうと、
社員はついてきやすくなると思います。
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