君自身が赤じゃない。

人事コンサルタントの先輩の
佐藤真一さんにこの本をいただきました。

管理しない会社が
うまくいくワケ
https://goo.gl/6ZyrXU

人のマネジメントで悩んでいる方には
是非、読んでいただきたい本です。

真さん、ありがとうございます！

この本の中に、
印象的な話が書かれていたので
紹介したいと思います。
（本書の主旨から逸れますが・・・）

フォードの業績回復のお話です。

フォードの立て直しを
依頼されたCEOの
アラン・ムラーリーは
週2回のミーティング
を開くことにしました。

会社全体の状況を
知るために・・・

1回目のミーティングは
毎週木曜日に行われます。

2回目は
それからあまり時間を
おかずに行われます。

2回目のミーティングは
1回目で確認された問題の
解決策を考えるために
行われます。

幹部は、ミーティングに
それぞれの業務計画について
その進捗をチャートに
記入して報告します。

チャートは
色分けになっています。

計画どうりは「緑」
計画からズレていれば「黄色」
計画通りに進んでないものは「赤」
前週から進んでいれば「青」
で示すことになっています。

最初のミーティングでは
緑一色・・・

この会社は
今期、百数十億ドルの損失
を出そうとしているのに・・・

2週目も、3週目も
緑一色・・・

起こっていることは
明らかです。

自分の立場が
悪くなることを心配して
本当のことを言おうとしない・・・

ムラーリーは
会社全体の状況を
知りたいだけなのに・・・

たまらず、
ムラーリーは
「何かうまくいっていないことは
ないのかね？」
とたずねました。

それでも幹部は
口を開こうとしません。

そんな中、一人だけ、
覚悟を決めた幹部がいました。

ムラーリーが来なければ
CEOになっていたはずの
フィールズでした。

彼は
ムラーリーが来たことで
自分はこの会社に
長くはいられないだろうと
思っていました。

次週のミーティングの時
彼は・・・

「どうせ去ることになるのであれば
ありのままをさらけ出そう！」と

勇気を出して、
赤のチャートを提出しました…

その場にいた誰もが
フィールズは終わった・・・
と思いました。

ただ一人を除いては・・・

ムラーリーは
その勇気を讃え、拍手をして
こう言いました。

「君の状況を見る目は
素晴らしい！」

翌週もフィールズは
赤いチャートを提出しました。

ムラーリーが
それを笑顔で迎えたとき
他の幹部は
ムラーリーが何を求めているのか？
にようやく気づきました。

「君自身が赤じゃない。」

ムラーリーは
きっぱりと言いました。

「君が取り組んでいる問題が赤なだけだ。」

これがきっかけで
次々に赤いチャートが
提出されるようになり、
フォードは経営難を抜け出す
ことができました。

そして、
最初に赤いチャートを
提出したフィールズは
のちにフォードのCEOになりました。