いつも人の問題が後になる。

お客様と打ち合わせをしていて
会社の引越しの話になりました。

今は、東京に本社事務所があって、
千葉に工場があります。

これを千葉に集結する
というお話でした。

この先、業績も安定的に
伸びていく予想が立っているので
工場の面積を2倍にする
計画を立てています。

社長さんと役員さんたちで、
話はどんどん盛り上がって
行くのですが、
私は不安で仕方がありません。

それはなぜか？

人の話が話題になっていないからです。

工場を2倍にするにあたって
業績が好調ですから、
融資も受けられます。

お金がありますから・・・

立派な工場が立ちます。

最新の機械も入ります。

人も雇えます。

何の問題もないように
思います。

工場も機械も
新しければ新しいほど
効率とか機能も高いものが
手に入ります。

しかし、人はどうでしょうか？

人だけは、
その能力をすぐに発揮する
ことは出来ません。

仕事を覚えるまでには
時間がかかります。

人間関係が円滑になるまでには
時間がかかります。

チームとして機能するまでには
時間がかかります。

つまり、人は遅れます。

だから、人を早めに採用して、
今の工場で仕事を覚えてもらう
ように計画を提案しました。

しかし、その時間のズレが
うまく伝わりません・・・

どうやら、社長さんには、
以前、工場を大きくしたときの
成功体験があるようなのです。

以前も工場を2倍にしたし・・・

そんな複雑な仕事はしていないし・・・

でも、その時は、
20人を2倍するような話でした。

しかし、今回は、
100人を2倍にする話です

20人採用するのと
100人採用するのでは訳が違います。

単純な話、
20人分の制服を用意すると
100人分の制服を用意するのでは
訳が違います。

20人を教育するのと
100人を教育するのでは訳が違います。

単に2倍ではないのです。

人はモノではないのです。

掛け算できないのです。

コツコツ足し算するしかないのです。

それにもかかわらず、
いつも人の問題は最後になります。

会社を買収したり合併する時も
お金の話や、事務所の場所の話が
決まっても、人の問題は最後です。

人の問題が一番時間がかかるのに
最後になります。

だから、
どんなに口うるさいと思われても
早めに動いてもらうように
お願いするのが、
自分の役目だと思っています。

今回は、ご理解いただき、
採用をスタートすることになりました。

人は遅れます。

何か新しいことをするのであれば、
人の問題を後回しにしないで、
先手先手で動くことが大事です。

今日も最後まで読んでいいただいて
ありがとうございます。

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