昨日のブログで、
森会長の後任に川渕氏が決まった
と書きました。
しかし、
政府内からは反発する声があがり、
川渕氏は就任を白紙撤回しました。
どうも組織委員会のほうで、
理事と評議員の女性比率を高めること
を目指して、透明性のあるプロセスで
新しい会長を選ぶことにしたそうです。
その選択基準として
ジェンダー平等やダイバーシティなどに
ついての認識が高い方
というものを上げているそうです。
しかし、そもそも、
ジェンダー平等やダイバーシティなどに
ついての認識が高い方で、
組織委員会の会長が務まる方が
いるのでしょうか?
そういう方がいたら、
このような問題は起きていない
と思うのです。
急には組織は変われません。
いつもお話している
「氷山モデル」です。
【氷山モデル】
「できごと」
(何が起こったのか?)
=============
「パターン」
(どんなパターンなのか?)
(繰り返し起こっていることが何か?)
=============
「構造」
(どのようなしくみになっているのか?)
(どんなメカニズムになっているのか?)
=============
「メンタルモデル」
(どんな思い込みがあるのか?)
(何がそうさせているのか?)
この「メンタルモデル」が、
問題を引き起こしています。
つまり、森会長の発言は、
「できごと」レベルの問題です。
似たようなこと(「パターン」)が
たくさん起こっていて
それを引き起こす「構造」が
存在しています。
それは、そもそそも、
政治や経済分野における
リーダー層での女性の少なさです。
昨年11月に経団連は、
大企業の役員に締める女性の比率を
2030年に30%以上にするという
目標を掲げていました。
ちなみに、
昨年の大企業の女性役員の比率は、
5%程度だと言われています。
その「構造」を生み出しているのは、
日本人の「メンタルモデル」です。
残念ながら、日本社会には
女性よりも男性がリーダーになるべきだ
という思い込みがあるのです。
つまり、森会長の発言は、
森会長自身の考え方ではありますが、
日本人の考え方でもあります。
そうでないなら、
もっと多くの女性のリーダーが
活躍しているはずです。
だから、森会長の問題は、
我々、日本人全体の問題なんです。
いつも、思うのですが
問題を解決しようとした時に
自分が問題の外側にいるのか?
問題の内側にいるのか?
が重要です。
問題の外側だと思ったら、
その問題は100%解決しません。
だから、
どれだけの人が
今回の問題を自分の問題だと
とらえているか?
だと思います。
そういう意味では、
理事と評議員の女性比率を高める
ぐらいでは解決しない
と思っている私自身の認識を
変えないといけないと思いました。
急には組織は変われません。
しかし、変えようとしない限り
変わることはないのです。
今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます。
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