みんなでクルマを作っていない

日野自動車の排ガス虚偽報告問題を
調査していた特別調査委員会が、
報告書を発表しました。

 

【公表情報一覧】
エンジン認証に関する当社の不正行為について
https://www.hino.co.jp/corp/news/2022/20220401-003234.html

 

■特別調査委員会 調査報告書
2022年8月02日
調査報告書 概要

 

調査報告書 概要の5ページ以降に
今回の不正が行われた真因について、
次のように書かれています。

 

① みんなでクルマをつくっていないこと
② 世の中の変化に取り残されていること
③ 業務をマネジメントする仕組みが軽視されていたこと

 

① みんなでクルマをつくっていないこと

セクショナリズムが強く、
組織が縦割りで、
部分最適の発想にとらわれて、
全体最適を追求できていない。

職業的懐疑心や批判的精神に基づいて、
開発のプロジェクトにおいて
自由闊達な議論をしていない。

能力やリソースに関して、
現場と経営陣の認識に断絶がある。

法規に関する情報収集をする部署、
品質保証部門や、
品質管理部門の位置付けや関わりが、
みんなで車を造るという発想になっていない。

 

②世の中の変化に取り残されていること

上意下達の気風が強過ぎ、
上に物を言えない。

できないことをできないと言えない。

過去の成功体験を引きずり、
できないことや過去の過ちを
認めることができない。

問題点を指摘すると、
自ら解決を担当させられて、
他部署の助けが得られない。

 

③業務をマネジメントする仕組みが軽視されていたこと

開発プロセスの移行可否の判定が
曖昧であった。

パワートレーン実験部が
開発業務と認証業務の双方を担当していた。

規程やマニュアル類の整備が
十分ではなかった。

役員クラスと現場との間に
適切な権限分配がなされていなかった。

 

これらを読むと、決して、
日野自動車だけの問題だとは思えません。

 

どこの会社でも起こっていること
だと思います。

 

「みんなでクルマを作っていない」
というのは、分かりやすい言葉だけに、
ぐうの音も出ない感じがします。

 

みんなで仕事をしていない・・・

 

「私の仕事はここまで!」

 

「私はやることはやった!」

 

「面倒には巻き込まれたくない」

 

「できないことをできないと言えない」

 

「困っていても助けが得られない」

 

「あの人には逆らえない」

 

一人ひとり、目一杯、仕事をしていて
他の人に関わる余裕なんて
ないのだと思います。

 

助けてあげたくても、
助ける余裕がないから、
見て見ぬふりをするしかない
のだと思います。

 

間違っていると思っても
それを言ったら、
自分の身が危うくなるので、
声を上げられないのだと思います。

 

組織のために個が犠牲になる・・・

 

こうして、個がつぶれて、
組織はダメになっていきます。

 

こうなってしまった組織を
どのように立て直したらよいのでしょうか?

 

長くなったので、
それについては、次回、書きたいと
思います。

 

今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます。

 

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