若ければいいのか?新しければいいのか?

フランスで、マクロン大統領が、
現国民教育相の
ガブリエル・アタル氏(34)を
新首相に任命しました。
※写真はイメージです。

 

34歳という若さにも驚きますが、
同性愛者であることを公表している
初の首相だそうです。

 

それに対し、先日、日本では、
政治資金の裏金問題を受け
岸田総理が発足させた
「政治刷新本部」の最高顧問に
重鎮の麻生副総裁と菅元首相が
就任したことが報じられていました。

 

悪しき古い習慣を抜本的に変えるのに
重鎮二人を最高顧問に据えるというは、
何を目的にしたのでしょうか?

 

私には、お目付け役のように見えて、
本気で変えようという意欲が伝わってきません。

 

若ければいいということでも
ないでしょうし、
初めてならいいことでもない
と思います。

 

大事なのは、
変えられるか?どうか?です。

 

ただ、変えるという時に、
若い人のほうが有利です。

 

それは、
行動経済学の「損失回避性」で
説明ができます。

 

人は変化を嫌います。

 

行動するというのは選択することで、
選択することで失うことを嫌います。

 

例えば、
①何もしないで3万円もらえる
②ジャンケンで勝ったら6万円もらえる
のと、どちらを選びますか?

 

おそらく、①何もしないで3万円を
選ぶと思います。

 

ジャンケンで勝つ確率は50%

 

50%のリスクを負えば、
2倍になるかもしれないのに、
失うことを恐れます。

 

つまり、3万円増える「喜び」と
3万円失う「悲しみ」は
同じではないのです。

 

行動経済学の実験によると
失う「悲しみ」は、得る「喜び」の
1.5~2.5倍だそうです。

 

変えるというのは
今あるものを失って、
新しいものを得るということです。

 

重鎮と言われる立場の人ほど
変える際に、失うものがたくさんあります。

 

歳を重ねていると、
取り戻せる期間があまりないので、
失くことを恐れます。

 

若い人は得ているものが少ないので、
失うものが少ないです。

 

さらに、
取り戻せる期間がたくさんあるので、
失うことを恐れません。

 

行動経済学的に考えると
失うものの1.5~2.5倍得るものがないと
変えられません。

 

失うものが多く、
取り戻せる期間が短い重鎮が
変えるというのは、至難の業です。

 

得るものを得て、
捨て身の覚悟があるなら
変えられるかもしれませんが、
その取り巻きもいるでしょうから、
そんなに簡単に手放すように思えません。

 

若ければいいということでも
ないでしょうし、
初めてならいいことでもない
と思いますが、

 

歳を重ねた重鎮が
「重石」になっている現状に
変化の可能性を感じないのも
確かな話です。

 

失うことを恐れない若い人を登用して、
経験を積んでもらって将来に備える
というのは、組織にとって必要なことです。

 

そういうことができない組織が
なくなっていき、
そういうことができる組織が
生き残るのは、
ある意味、当然だと思います。

 

今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます。

 

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