熱く語らないとダメですか?

先日、経営者の方から
こんな相談をいただきました。

幹部連中に熱く語っても
伝わらないんですよね!

なるほど…

ちょっと気になることがあったので、
質問をしてみました。

幹部の皆さんに
熱く語って伝わればいいんですか?

そうしたら…

いや、幹部の連中が、
自主的に動いてくれれば
それでいいんです。

なるほど…

もうちょっと聞いてみました。

熱く語ったから動くって
自主的と言えるのでしょうか?

そう投げかけたら、
しばらく考え込んでいました。

熱く語ることも大事です。

しかし、熱く語ることと
自主的に動くことは別ものです。

社長が熱く語って
それを聞いた幹部が目を輝かせて
やるぞー!おー!と叫ぶなんて
ドラマの世界です。

現実の世界では、
社長が熱く語っても
また社長が無茶なことを言ってるよ!
ぐらいの感じです。

今の世の中、
人がいなくて現状を回すだけでも
精一杯だと思います。

そこに、新しいことをしようとすると
ほとんどの場合、
後ろ向きな反応になります。

幹部なんだから、
社長がやることに気持ちよく賛同して欲しい!

その気持ちは分かります。

しかし、幹部は、
その部門の戦略の実行に責任があります。

責任があるからこそ、
自分の仕事をやり切らないといけません。

新しいことに力を入れることには、
慎重になります。

それはそれで責任感の現れですから
悪いことはないと思います。

とはいえ、幹部ですから、
会社がやることに協力してもらう
必要があります。

では、どうしたらよいのでしょうか?

それは・・・

新しいことを始める意味や理由を
伝えることで、
その必要性を理解してもらうことです。

ただ、説明したこところで、
やるぞー!おー!とはなりません。

しぶしぶやる感じになると思います。

だって、自分の部門で儲けた利益が
新しいことに使われるわけですから
おもしろいわけがありません。

それでもよいと思っています。

ただ、説明しておくことは大事だと
思っています。

今はわからなくても、
今やっている事業が下り坂になった時に
あたらしいことを始めておいてよかった!
となって、初めて理解されるものだ
と思っています。

そういう意味では、
熱い気持ちが通じるまでには、
時間がかかります。

熱い語りたい気持ちは分かるのですが、
新しいことを始める時点では、
それを始めないといけない背景を
丁寧に伝えることが大事だと思っています。

今日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございます。

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