お客様の会社の総務部長さんから
『クアラルンプールに法人を立ち上げる
ことになって社員が海外に行くので、
相談がしたい!』
と電話がありました。
「スゴイじゃないですか!」と言ったら、
総務部長さんは浮かない返事・・・
「何か心配事でもあるのですか?」と聞いたら、
『何も聞いていないのに、
社長から準備しろと言われたんです!』
とのこと。
で、私が部長さんに
「今回の件、どこまで知っているんですか?」
と尋ねると、
・社員が一人だけ行くことになった。
・家族はいない。
・給与金額はそのまま。
・しばらくはホテル暮らし。
・来週火曜日に出国、チケットは自分で手配した。
・クアラルンプール には知り合いの税理士がいて、
事務所を間借りしてスタートする。
とのこと。
私:「ずいぶん知っているように私には思えますが・・・」
と言うと、
部:『正式に聞いてません。』
えっ?
私:「正式ってなんですか?」
部:『本人から何も言ってこないんです!』
私:「部長さんから本人と話をしないんですか?」
と言うと
部:「・・・」
こういうことって、意外と多いように思います。
「聞いてないようぉ~」の意味は、
「直接言って来てほしい!」ということです。
組織の機能でいうと、情報が届いているので、
情報共有は機能しています。
むしろ、直接話をしていないのに、
ここまで知っていれば大したものです。
だから、これは情報共有の問題ではなくて、
報告ルールの問題です。
「異動のことは、総務部長に直接報告すること!」
というルールが行き渡っていないことが原因です。
では、なぜ、このルールが
行き渡っていないのでしょうか?
シンキングターイム
そもそも、そんなルールは必要ない!
からです。
社員の規模が15名
何かが起これば、大体のことは伝わります。
しかも、海外赴任です。
前例のないことです。
そんなルールがあるほうがおかしいのです。
むしろ、「関係性」の問題です。
「こういうことがあったら、あの人に相談してみよう!」
と思える「関係性」
もしくは、
「こういうことがあったら、私に相談してね!」
と言える「関係性」
にないというのが問題です。
以前も、お話をしていますが、
チームの成果は、
「人」×「しくみ」×「関係性」
です。
「しくみ」がないなら、「関係性」で補えばよいのです。
もし、この会社が人数を倍に増やしたいというのであれば、
「しくみ」を強化すべきです。
でも、今回の話はそんな話ではなく、
お互いが話し合える「関係性」を作るのが先だと思うのです。
相談を受ける私としては、常に
何が本当の問題なのか?
を見極めることにしています。
結果論だけでいくと、
すべて、部下が悪者になりますからね!。
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