鶴のひとこえ
大人数で議論していて決まらなったことが
有力者のひとことで決まってしまうこと
鶴はただ鳴いているだけ…
しかし、
鶴は首が長く、鳴き声が甲高いので、
他を威圧するようような感じを与える・・・
今回はこんなお話です。
お客様の社長さんから相談を受けました。
「管理職を教育して欲しい。」
「いちいち社長に聞かずに自分で
判断できるようになって欲しい。」
という要望でした・・・
この会社は10人の会社さんで、
社長さんも現場で一緒に働いていて
社長さんと社員さんの関係も良好です。
何か問題があるのかな?という感じでした。
まず、ヒヤリングを行ってみました。
最初は、みんな、会社に対して何の不満も
ないと言います。
しかし、話を聴いていくとだんだん
本音を話してくれるようになりました。
皆さんが、口をそろえて言うのは・・・
社長がこわい・・・
最近は、怒鳴ったり、大声を出すことも
ないそうです。
しかし、
2~3年前までは、会議でつるし上げに
あったり、電話の言葉遣いや接客について
細かく注意されることがあったそうです。
面談の内容を伝えたところ、
社長さんは驚いていました・・・
「確かに、以前は怒っていましたが、
最近はもう怒っていないのに・・・」
社長は変わっても、社風は変わっていない。
社員は敏感なんです。
なぜだと思いますか?
それは、社長の権限が絶大だからです。
社長の一存で、
担当業務を変えられることもあれば、
役職も変えられることもある。
社員は給与で生活をしています。
給与のために仕事をしているというのは、
それだけではありませんが、
ある意味、真実でもあります。
社長に悪い印象を与えることは、
社員にとっては致命傷です。
だから、余計なことは言わないほうが
安心という雰囲気になります。
社長さんはこうおっしゃいました。
「ため息さえ、怖がられているとは・・・
ため息もついちゃいけないのですか?
そんな面倒くさいことに付き合わないと
いけないのですか?」
ちょっと気の毒だと思いますが、
大事なのは、
自分がどうしているか?ではなく、
相手がどう思っているのか?です。
少し話はそれますが、
パワハラも同じ理由です。
受け取る人の印象で決まってしまう・・・
人間、自分が一番見えないんです。
私は仕事柄、自分が話をしている姿を
動画にとって見たりしますが、
イメージと違ってショックをうけること
があります。
しかし、これは大事なことで、
イメージとの違いを認識することで
調整ができます。
コミュニケーションにおいて、
自分が相手に
どのような影響を与えているのか?
が分かっていないことが問題なんです。
自分が相手に与えている影響が
わかっていないと
自分が意図したことが伝わらない
ということが起きます。
「怒っていない!」と言っているその姿が
怒っていると言われてしまいます(笑)
その罠に陥らないようにするには、
どうしたらよいのか?
「相手を観る」ということです。
自分のアクションが
相手にどう伝わっているのか?
確認するということです。
今回、ヒヤリングをしたことが、
まさに「相手を観る」ということです。
社長はこわい・・・ということが
社員に伝わっていることが分かりました。
ここから、どのようにしていくか?
まずは受け入れる・・・
そこから、すべては始まります。
コメントを残す