厳しくすれば「育つ」って本当ですか?

「新入社員が辞めました・・・」

お客様から連絡がありました。

 

 

この会社さんにとっては
久しぶり新入社員さんでした。

 

仕事のミスがあって
ちょっと厳しいことを言ったら
辞めてしまったそうです。

 

社長さんがおっしゃっいました。

 

「これくらいのことで
辞めてしまうのであれば、
この先、続かなかったと思います。」

 

「残念ですけど、
これでよかったんだと思います。」

 

「厳しくしておいてよかったです。」

 

確かに、そうだと思います。

 

社内で厳しく言われるよりも、
社外に出れば、
もっと理不尽なことに
巻き込まれます。

 

社内で言われたぐらいで、
辞めてしまうようであれば、
社外の理不尽には
耐えられないと思います。

 

おそらく、どこかの時点で
退職していたことでしょう!

 

しかし、気になったのは
「厳しくしておいてよかったです」
という言葉です。

 

 

厳しくしたほうがよいのか?
優しくしたほうがよいのか?
よく聞かれて話です。

 

しかし、
その「どちらか?」という話自体が
意味がないと思います。

 

なぜなら、
ときに厳しく、ときにやさしく
する必要があるからです。

 

大切なことは、
将来、どんな風になってもらいたいのか?
ということが、伝わっていることです。

 

将来、こうなっていて欲しいから、
厳しいことも必要だよね!
という言い方をしないと、
今の人は厳しさを受け入れません。

 

逆の言い方をすると、
本人が厳しさの必要性を理解すると、
厳しいことも受け入れます。

 

なぜなら、
若い人は優秀だからです。

 

 

これは、私が信じていることで
DNA的に人は進化しているはずなんです。

 

現に、スポーツの世界では
今までは考えられなったような
若い世代が活躍しています。

 

彼らは、厳しい練習を
受け入れているはずです。

 

つまり、正しく育てば、
正しく育つはずなんです。

 

若い世代が優秀でないのは、
育て方が悪いんだと
思うようにしています。

 

そう考えないと、
辻褄が合わないんです。

 

では、どのように育てたら
よいのでしょうか?

 

そもそも
厳しくすれば「育つ」と言いますが、
それは本当でしょうか?

 

ある意味、正しいし、
ある意味、間違っている
とも言えます。

 

それは「育つ」の意味が違うからです。

 

 

上司の言われたとおりにすることが、
「育つ」ということなら、
正しいと思います。

 

しかし、
自分で考えて、自律的に動ける
ようになることが、
「育つ」ということなら、
間違っていると思います。

 

いつも私が考えていることですが、
何か適切で、何が適切でないかは、
その背景によって違ってきます。

 

だから、頭ごなしに判断すると、
間違った判断をする可能性が高くなります。

 

今回も、

「まずは1年目は、
とにかく、仕事の基礎を覚えるために、
言われた通りに仕事する」

「2年目以降は、
自律的に仕事が出来るようになるために、
考えて仕事をして下さい!」

という考え方なら、分かります。

 

そして、
「今年1年は厳しくするので、頑張ってね!」
という話をしたにもかかわらず、
辞めてしまったなら、
これは、こらえ性のない社員さんですから、
辞めてくれて良かったという話だと思います。
(個人的には、もったいない気がしますが・・・)

 

しかし、やみくもに
「厳しくしないと、育たたない!」
という考え方の元、
厳しくしていたのであれば、
それは、辞められても仕方がないと思います。

 

 

こういう話をすると、
「私は厳しく育てらえれてきた!」
みたいな話になるのですが、
これも、背景の違いです。

 

答えが1つの時代であれば、
「成果」を上げる方法が1つです。

 

言われたことをすれば、
「成果」が上がりました。

 

しかし、
答えが1つの時代ではないので、
「成果」を上げる方法が1つではありません。

 

言われたことをしても
「成果」は上がりません。

 

 

ただ、答えが1つという業界もあります。

 

「医療業界」はその1つかもしれません。

 

しかし、その「医療」でさえ、
患者さん自身の意志を尊重するという意味では、
答えは1つでないかもしれません。

 

つまり、背景が変わり続けています。

 

常に、適切な解を求めるためには、
背景を観ることが大事だと思います。

 

今日も最後まで読んでいただいて
ありがとうございます。

 

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