菅義偉首相は、昨日（16日）、
日本学術会議の梶田隆章会長と
15分間会談したそうです。
梶田会長は、
学術会議が推薦した会員候補6人を
任命しなかった理由の開示と任命
を求める要望書を提出したそうです。
それにもかかわらず、
首相が任命拒否の理由を
明確に説明しなかったこと
を記者団に明らかにしました。
首相に人事権があり、
任命は人事権なので違法でない
という意見もありますし、
人事については説明は不要だ！
という意見もあります。
たしかに、
人事について説明する
法的な義務もありません。
従って、法的に問題はない！
ということだと思います。
しかし、それって、
チームワーク的であって、
チービルディング的ではない
と思うのです。
チームワークと
チームビルディングの違いは
何でしょうか？
チームビルディングは
「人」×「しくみ」×「関係性」です。
チームのメンバーが持っている
人的資源（強み、知識、ノウハウなど）を
しくみ（ルール、会議、マニュアルなど）
を活用しつつ、
関係性（対話、コミュニケーションなど）を
上げることで成果を上げるやり方です。
これに対して、
チームワークは
「しくみ」×「関係性」です。
違いは「人」を活かすかどうかです。
チームワークは
チームが機能すればよいのです。
具体的に説明したいと思います。
会社で電話が鳴っても
人手不足で電話に出れない
という問題が発生しているとします。
そこで、
「社長も交代で電話に出て下さい！」
というのがチームワークです。
社長が電話に出ても、
チームが機能すればよいのです。
それは悪いわけではありません。
そういう考え方もありだと思います。
しかし、
社長には、電話に出るよりも
やるべきことがあります。
もっとも、たまたま、
みんなが電話に出ていて
やむを得ず電話に出たなら話は別です。
しかし、ルールとして
社長が電話に出ることが
業務に組み込まれるとしたら、
それは会社全体としてマイナスです。
社長は社長しかできない仕事を
するべきです。
そこで・・・
社長が電話にでなくても
済むようにするためにはどうするか？
が、チームビルディング的発想です。
これは社長が偉いから
電話に出ないようにする
という話ではありません。
あくまでも
会社として最大限の成果を出すために、
やるべき人が仕事をするには
どうしたらよいのかということです。
だから、これは、
何も社長に限った話では
ありません。
会社のメンバーの強みを把握して
それぞれに強みを活かせる業務
を担当してもらうということです。
人と人は違います。
その前提に立てば
得意な業務も違います。
であれば、
得意な業務をすべきです。
そう考えると
みんなで平等に業務を分担する
チームワークの考え方では
人の強みを活かせていない
ということです。
言い方が過激かもしれませんが、
「チームワークは人を殺す」
というのはこういう意味です。
人を活かそうと思ったら、
人事に理由があるはずです。
あなたを学術会議の会員に
選んだのは、〇〇という理由で、
あなたには、△△を期待しています！
と言われれば、
モティベーションも上がります。
今回の報道を見ていると、
任命の根拠も明示なければ、
任命を拒否する根拠も明示されて
いません。
これでは、どちらも、
チービルディング的とはいえません。
本当はあるんだと思いますが、
言えないだけだと思います・・・
大事なことは、
国益に資するためにも
人を活かして欲しい！
チービルディング的であって欲しい！
ということです。
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