怪物になっていないか?

2021年7月の東京都議選期間中に
人身事故を起こしていたことが
発覚し、辞職勧告決議を受けていた
木下都議がようやく辞任をしました。

 

私の感覚からいうと、
事故があったなかったに関係なく
無免許運転をしているなら、
違法行為を犯しているわけで、
その人が立候補すること自体、
理解ができません。

 

記者会見の中では、
裁判に影響があるということで、
明確な回答を避けていますが、
無免許運転が違法行為であるとの
認識はあるようです。

 

自分に非があるのに、
どうして自分の権利だけを
主張できるのだろう?というのが、
不思議で仕方がありません。

 

いったい、
どういう人なんだろう?と思って
あらためて、記者会見の動画を
見てみました。

 

無免許運転で在宅起訴
木下富美子都議が会見(2021年11月22日)

 

意外なことに、
法律に基づいて理路整然と
自分の権利を主張されていました。

 

そんな様子を見ると、
本当は、仕事ができる人なのかな?
と思いました。

 

たしかに、本人が主張する通り、
法律上は、有罪判決が確定されるまでは、
無罪推定が及んでいます。

 

つまり、
有罪判決が確定されるまでは、
罪を犯していない前提で
本人には議員活動する権利があり、
投票してくれた有権者に対する
責任があります。

 

理屈で言えば、
本人と弁護士が言うとおり、
不祥事を行った議員を辞職させるためには

刑事裁判の結果、
・被選挙権を失った場合
・リコールによる場合
・議会での除名処分による場合

この3つしかありません。

 

それなのに、
他の都議が木下都議を無視し、
委員会をボイコットするような行為は、
いじめと同じだと思います。

 

法治国家としては、
不祥事を行った議員を辞職させるための
法律上の手続きを整える必要があります。

 

法律がなければ、
罰することができないというのが、
民主主義の大原則です。

 

このように法律的に考えると、
木下都議の方が正しくて、
木下都議に辞めるように圧力をかけている
一般の人々の方が間違っています。

 

ただ、一般の人々が言っているのは、
法律の問題ではなくて、
都議会議員としての資質の問題です。

 

法律うんぬんではなく、
人としてどうなの?という問題です。

 

これは、
求めているレベルが違うのです。

 

以前も説明した
人の発達段階の話です。

 

第1段階 衝動的段階
(マジェンダ)
感情的に反応します。
モヤモヤや違和感を感じます。

第2段階 利己的段階
(レッド)
自分中心的な意見を持ちます。
自分の欲求の充たすことを優先します。

第3段階 社会順応型段階
(アンバー)
社会的な文脈や法律に基づいて
意見を持ちます。

第4段階 合理性段階
(オレンジ)
相手の背景や客観的な視点から
自分の意見を持ちます。

第4.5段階 相対主義型段階
(グリーン)
人と人は違うという立場から、
判断を手放そうとします。

第5段階 統合的段階
(ティール)
世界と自分を切り離して、
判断を手放せています。

 

木下議員が主張しているのは、
法律に基づいているので、
第3段階 社会順応型段階
(アンバー)です。

 

では、
一般の人々が主張しているのは
何段階なんでしょうか?

 

一見すると、
法律以上のことを求めているので、
第4段階 合理性段階(オレンジ)
のように思われるかもしれません。

 

しかし、
必要以上に本人に圧力をかけたり
誹謗中傷になることをしたら、
それは、実は、
第1段階 衝動的段階(マジェンダ)
第2段階 利己的段階(レッド)
だったりします。

 

なぜなら、
法律がないのに罰しようとしているのは、
第3段階 社会順応型段階(アンバー)
未満だからです。

 

それは、
単に感情的だったりとか
自分の正義を押し付けていたり
しているだけです。

 

実は、職場のマネジメントで
こういうことが起こっています。

 

ビジョンやミッションやバリューが
共有できていないのに、
自分の思い通りにならないので、
部下に感情的になっている・・・

 

それって、
第1段階 衝動的段階(マジェンダ)
第2段階 利己的段階(レッド)
です。

 

ニーチェの言うとおり

 

怪物と戦う者は、
その際自分が怪物にならぬように
気をつけるがいい。

長い間、
深淵をのぞきこんでいると、
深淵もまた、君をのぞきこむ。

 

感情のスイッチが入った瞬間に
人は怪物になりやすくなります。

 

感情的になった時に
自分が怪物になっていないか?
気を付けなければならないと
思いました。

 

伝わらない相手には、
相手に分かるように伝えることが大事です。

 

そのためには、とにかく、
良い悪いの判断を手放すことだと
思います。

 

そして、判断を手放すために、
私は、自分とは発達段階が違うのかも?
と思うようにしています。
(上下ではなく違うというだけです。)

 

今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます!

 

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