前回のブログで、
言っても分からないことは
言わない方が良い
ということを書きました。
言わない方がいいなんて、
元も子もない話ですが、
人の理解には限界があって、
分からない人にいくら話しても
伝わりません。
昨日の例でいうと、
社員さんに対して、
社長さんが賞与を出すことが
どれだけ大変なのか?
話したところで、
全てが伝わるわけではありません。
これを、私は
「5階建て理論」と呼んでいます。
5階建てのビルがあって、
社長が5階、役員が4階、部長が3階、
課長が2階、一般社員が1階に
いるとします。
当然ですが、
5階にいる社長が見える景色と
1階にいる一般社員が見える
景色は違います。
社長が見えているものは、
1階にいる一般社員には
見えないことが多いです。
だとしたら、
見えないものについて
なぜ、見えないんだ?と言っても
仕方がありません。
だから、
言っても分からないことは
言わない方が良いという訳です。
同じに階に上がって、
同じ景色を見ながら話をしないと
本当に言いたいことは
伝わらないのです。
「5階建て理論」には、
元になる理論があって、
人には発達段階があるという話です。
それは、成人発達理論や
インテグラル理論といわれるもので
5段階に分類ができます。
第1段階 衝動的段階(マジェンダ)
感情的に反応します。
モヤモヤや違和感を感じます。
第2段階 利己的段階(レッド)
自分中心的な意見を持ちます。
自分の欲求の充たすことを優先します。
第3段階 社会順応型段階(アンバー)
社会的な文脈や法律に基づいて
意見を持ちます。
世間というものを意識するようになります。
第4段階 合理性段階(オレンジ)
相手の背景や客観的な視点から
自分の意見を持ちます。
世間というものを疑うようになります。
第4.5段階 相対主義型段階(グリーン)
人と人は違うという立場から、
判断を手放そうとします。
「真実」が一つではないことを理解する
ようになります。
第5段階 統合的段階(ティール)
世界と自分を切り離して、
判断を手放せています。
対立を生み出している構造に
アプローチできるようになります。
分かりづらいですよね!
もう少し分かりやすく書けるように
頑張ります(笑)
誤解がないように言うと
社長が第5段階にいて、
一般社員が第1段階にいるという
意味ではありません。
第2段階にいる社長さんもいれば、
第4段階にいる社員さんもいます。
役職は立場であって、
役職が発達段階ではありません。
言いたいことは、
それぞれの発達段階によって
分かることが違うので、
下の発達段階にいる人は、
上の発達段階にいる人のことは
分からないと言うことです。
ここで、
注意をしなければならないのは、
上にいるのが良くて、
下にいるのが悪い
ということではないということです。
なぜなら、
上にいるのが良くて、
下にいるのが悪いという
考え方そのものが、
第4.5段階 相対主義型段階(グリーン)
ではないからです。
そういう意味で、
人のことをどうこう言うより
自分の発達に意識を向けたいと
思います。
前回のブログで、
言っても分からないことは
言わない方が良い
ということを書いた背景は
こんなことがあったのです。
とは言え、
人のことが気になるのも人間です。
人はなかなか発達しないのですが、
上に上がる気持ちは持ち続けたい
と思います。
今日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございます。
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