社員に責任を取れ！と言わない方がいい

もう少し駅伝の話をしたいと
思います。

連覇を逃した青山学院大学

試合前日に
出場を予定していた選手が
体調不良となり、
山の登りと下りの選手がいない
事態になりました。

そんな中、急遽、出場した選手が
期待された実力を出すことができず
結果的に３位で終わりました。

一時８位まで転落したものの
そこは、さすがに常勝チーム、
３位まで順位を上げてフィニッシュ！

立派な結果だと思いますが、
「3位で喜べるチームではない」
と監督がコメントし、
来年に向けて再起を誓いました。

また、そのコメント中で、
「私（監督）に最終責任がある」
として、敗戦の責任を背負いました。

さすが、原監督だと思いました。

責任を負うことが
監督の大事な仕事だと思うのです。

たしかに、
選ばれた選手には、
結果を残す責任があります。

一人ひとりが
責任を果たさなければ
成果を上げることができません。

だからと言って、
責任を果たせなかった選手に
「今回の３位になった責任を取れ！」
と言うの無理があります。

なぜなら、
その選手を任命した責任が
監督にあるからです。

その選手に任せると監督が決めたのです。

監督は責任から逃れることが
できないのです。

それなのに、
「選手に責任を取れ！」と言ってしまうと
あたかも、監督に責任がないように
選手に聞こえてしまいます。

監督に責任があるのに
選手に責任を負わせようとする・・・

そんな監督を選手は信頼するでしょうか？

また、大学やその関係者が、
「選手に責任がある」と言う監督を
信頼するでしょうか？

これでは、信頼されないと思います。

だから、監督としては、
「選手に責任を取れ！」とは
言ってはいけないのです。

それは、裏を返せば、
全ての責任を監督が負うということです。

これは会社でも同じことが言えます。

よく、社員さんに
「責任と取れ！」なんて言っている
社長さんがいます。

社員には、自分の業務を
最後までやり切る責任があります。

だから、社長が社員に対して、
「責任を持って仕事をして欲しい」！
と言うのは問題ありません。

しかし、社長が社員に対して
「責任を取れ！」
と言うのは問題があります。

なぜなら、そう言ってしまうと
社長が社員に責任を押し付けて
責任逃れをしていると
社員から思われるからです。

社長にしてみれば、
最終的な責任を自分が取るのは
当たり前だと思っていると思います。

そもそも、社員に責任を取らせよう！
なんて思っていないと思います。

ただ、社員に責任を感じてもらおうと
言っているのだと思います。

しかし、
社員に「責任を取れ！」と言っても
その効果は期待できないと思います。

むしろ、
信頼を失うことになりかねません。

一度、信頼関係が失われると
成果を上げることが難しくなります。

だから、社員に対して、
「責任を取れ！」
と言わない方がいいのです。

ただ、言いたくなる社長の気持ちは
分かります。

社員は、会社を辞めたら
責任を取る必要はありません。

社長は、その責任を一生背負って
生きていかなければなりません。

だから、無責任な社員を見たら、
「責任を取れ！」と言いたくなる
のだと思います。

それはそうだと思います。

社長にしても監督にしても
トップに立つ人は
責任から逃れることはできません。

だから、
社員さんには、
責任から逃れられない社長さんのことを
少し想像して欲しいな！
とも思ったりしますし・・・

社長さんには、
そんな取り切れない責任を取れ！
と言われる社員さんの気持ちも
わかってあげて欲しいな！
とも思います。

ただ、社長としては、
どうせ逃れられないのだから、
「全ての責任は私（社長）にある！」
と言った方がよいと思うんですが、
どうなんでしょうね！

今日も最後まで読んでいただいて
ありがとうございます。

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