腐った組織を立て直す

日大アメリカンフットボール部の
部員2人が逮捕された事件で、
第三者委員会が会見を行いました。

 

林真理子理事長については、
「理事長の責任を自覚しない発言」
「理事長という責務に対する理解不足」
と厳しい評価が下されていました。

 

さらに、第三者委員会の
綿引委員長は

“鯛は頭から腐る”という話もありますけど、
頭だけ代えればいいというものではない

と発言をしていました。

 

なかなか強烈な発言です。

 

“鯛は頭から腐る”というのは、
不正や腐敗は組織のトップから進行する
という話の例えです。

 

組織のトップが、
不正や腐敗に無関心だと
組織全体に不正や腐敗が
蔓延します。

 

だから、
組織のトップの意識が変わることで
不正や腐敗が組織全体に
蔓延するのを防げる
という話です。

 

ところが、
頭だけ代えればいいというものではない
という話になると、

 

組織全体に不正や腐敗が蔓延していて
頭を変えたところで、不正も腐敗も
防げないということです。

 

ちょっと言い過ぎなんじゃないか?
とも思いますが、
第三者委員会にしてみれば、
手の付けところがないということ
なんだと思います。

 

さて、こんな組織をどうやって
立て直すか?です。

 

実は、こういう時こそ、
「組織開発」の技術が必要です。

 

「組織開発」とは
組織内の当事者が自らの組織を
効果的にしていくことです。

 

だから、今いるメンバーの中から
組織を立て直したいと思うメンバーを集めて、
彼らに組織を立て直して
もらうことです。

 

ポイントは、肩書とか関係なく
やりたい人がやるということです。

 

そんなことができるのか?
と思われるかもしれませんが、
結局、人はやりたいことしかしないので、
やりたい人を集めないと前に進みません。

 

そして、結局は、
今いるメンバーが運営していくのですから、
今いるメンバーができることでないと
できないのです。

 

だから、
自分事になっているメンバーを集めて、
彼らが自分達考えて、
彼らができる方法で、
立て直すしかないのです。

 

まず、最初にやるべきは、
「ビジョン」を決めることです。

 

「ビジョン」というのは、
どうなっていたら良いのか?
という状態のことです。

 

そうなった時に、
日大という組織は大きすぎます。

 

学生にとっての日大もあれば、
教育者にとっての日大もあれば、
職員にとっての日大もあります。

 

それぞれのグループで話し合って、
それぞれの「ビジョン」を作り、
それらの「ビジョン」を取りまとめて、
日大の「ビジョン」を決めます。

 

次に「ミッション」を定めます。

 

「ミッション」は使命ですので、
存在意義です。

 

何のために日大が存在しているのか?

 

その理由です。

 

大学は日本中に山ほどあります。

 

その中で、
なぜ、日大が存在する必要が
あるのか?です。

 

そして、最後は「バリュー」です。

 

「バリュー」というのは、
正確には、Shared valueと言って
共有された価値観です。

 

日大のメンバーとして、
何を大事にして行動すればよいのか?
ということです。

 

文字で書くと簡単ですが、
日大という巨大組織で
これをやるのは大変だと思います。

 

果たして、何人でやることになるのか?

 

果たして、話がまとまるのか?

 

まとめたところで、
みんなが納得してくれるのか?

 

できるかどうかも分かりません。

 

それでも、
自分達で話し合うことが必要です。

 

そして、その話し合いの中で、
言っていることとやっていることが
一致ないことが出てくるはずです。

 

それを解決するための
プロジェクトを作って、
それを解決するまでやり続ける
しかありません。

 

おそらく、林理事長の前の時代から
トップダウンでマネジメントしてきたので、
自分達で決めて自分達で行動する
ということができていないのだと思います。

 

そんなにすぐに変われるわけもありません。

 

しかし、繰り返しになりますが、
今いるメンバーでしか
立て直しはできないのです。

 

厳しい言い方ですが、
それができなければ、日大はそれまでです。

 

それぐらい必死になって、
メンバーを集めるところから始めるしか
ありません。

 

第三者委員会の綿引委員長の
“鯛は頭から腐る”発言の後には
続きがあります。

 

“鯛は頭から腐る”という話もありますけれど、
頭だけ代えればいいというものではない。

自分たちで、
ちゃんと立ち直ろうと思わなければ、
我々が小手先でこうしなさいああしなさい
と言われて、

その振り付けどおりに動いたからといって、
この巨大な組織がきちっと改善される
とは全く思っておりません。

 

今いるメンバーから
自分事として何とかしよう!と思う
メンバーが現れない限り、
この巨大組織が立ち直ることはありません。

 

そのためにトップがやることは、
何とかしたいと思っているメンバーを集め、
彼らと話し合う場を作ることです。

 

日大がこのままで終わるとは思えません。

 

どんなふうに立ち直っていくのか?
楽しみにしたいと思います。

 

今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます。

 

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