みんなで決めるなんて綺麗事か?

先日、お客様の会社で
来年度の目標設定の会議に
参加しました。

 

私がファシリテーションをして
会社の目標をみんなで決めました。

 

事前の打ち合わせの時に
社長さんから

みんなで決めると言うけど
みんなで決めるなんて、
綺麗事じゃないの?

なんて言われてしました。

 

そうですね!

 

私もみんなで決めましょう!
と言ったものの、
本当にできるか?は分かりません。

 

ただ、みんなで決めることが
大事だと思っています。

 

みんなで決める上で大事なことは
制約条件の共有です。

 

目標を決めるという時、
なんでも自由に決められるわけでは
ありません。

 

例えば、売上目標であれば、
市場環境の問題もあれば、
社員数の問題もあれば、
損益分岐点もあると思います。

 

適正に売上目標を決めようと思ったら
いろいろな制約を受けます。

 

そうやって考えていったら、
誰が決めても、
これしかない!というような
同じような結果になると思うのです。

 

つまり、
みんなで決めても、社長が決めても
同じ結果になるのです。

 

だったら、みんなで決めた方が、
組織にとってはよいと思うのです。

 

他人が決めれば他人事、
自分が決めれば自分事

 

みんなで決めれば、
みんなが自分事になります。

 

みんなが自分事になれば、
組織として、
そんな心強いことはありません。

 

そんな話をしたところ、
制約条件を伝えたところで、
適正に判断できるだろうか?
と言われました。

 

そういう話なら、
そもそも社員に考えて動いてもらう
なんてことはあきらめた方がいいと思います。

 

社員に考えて動いて欲しいなら、
情報とその情報の読み取り方を
教える必要があります。

 

判断材料の伝えながら、
なぜ、その結果になるのか?を
説明しながら、
一緒に考えていけば、
判断できるようになります。

 

今回の会議でも、
それぞれ出てきた意見の背景を聞きながら
どうなっていたらよいか?を考えて、
みんなで決めることができました。

 

社長さんにも納得いただけました。

 

そして、こんな風におっしゃってました。

 

社員が考えていないのは、
私が考えるための情報を
十分に伝えていなかったのですね!

 

そうかもしれませんね!

 

選択肢をたくさん持てる大企業なら、
自分で自由に決められるかもしれませんが、
中小企業では、
残念ながら、自分で自由に決められる程、
選択肢はありません。

 

ちゃんと考えれば考えるほど、
選択肢は狭まります。

 

結局、それしかない!ってなるんです。

 

だから、みんなで決めても
それほど外れた結果にはなりません。

 

むしろ、
社長が考えていなかった選択肢が
出てくることもあります。

 

また、決めることを任せることで、
自分たちは信頼されていると
感じることができて、
モティベーションが上がります。

 

こんな風に考えると、
みんなで決めるって
メリットしかないように思うのです。

 

もちろん、今回のように、
全会一致でないこともありますが、
背景を説明して、筋が通っていれば、
だいたいは受け入れてくれます。

 

大事なことは、
決定のプロセスに巻き込んでおくことです。

 

そうすると、背景を理解できるので、
任せても、適切な判断ができるように
なるのです。

 

背景も伝えずに適切に判断しろ!なんて、
ちょっと楽をしすぎていると思います。

 

人と人は違ってよいのですから・・・

 

今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます。

 

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