ドライバーの時間外労働時間が
年間960時間に制限される
「2024年問題」対応
2024年4月1日施行が
間近に迫ってくる中で、
運送業界だけでなく
運送サービスを享受している
全ての業界が対応に追われています。
この問題は、個々には、
上手くいっていないことが多いと思うのですが、
全体として上手くいっていると思います。
どういうことか?説明したいと思います。
普通に考えたら、
トラックドライバーが不足しているのだから、
全体の運搬量を維持するには、
一人当たりが運ぶ量を増やすしかありません。
だから、法改正をして、
トラックドライバーの働く時間を長くするべきです。
トラックドライバーの働く時間を短くしたら、
全体の運送量が減って困りますから・・・
しかし、これが悪手であることは、
考えてみれば分かります。
トラックドライバーの働く時間を増やせば、
トラックドライバーの負担が増えるので
トラックドライバーになろうと思う人が減ります。
トラックドライバーが減ってしまったら、
トラックドライバー一人当たりの負担が
さらに増えます。
トラックドライバーの負担がさらに増えると
トラックドライバーになろうと思う人が
さらに少なくなります。
トラックドライバーがますます少なくなると、
一人当たりの負担がさらに増えるので、
ますますトラックドライバーが減ります。
こんな風に悪循環が止まりません。
この悪循環を止めるには、
とにかくトラックドライバーの人数を
確保しなければなりません。
だから、
トラックドライバーの労働時間を短くするというか、
そもそもが他の業種と比べて長いので、
他の業種と労働時間と同等にして
トラックドライバーの離職を防ぐ必要があります。
しかし、これをトラック会社に任せても
それぞれ競争していますから、
自ら、トラックドライバーの労働時間を
短くするようなことはできないので、
国が法律で労働時間の制限を決めたのです。
法律という強制力をもって、
人々の行動を変えていく・・・
この法律が、
いつもブログに書いている「構造」です。
今回のブログでお伝えしたいのは、
「構造」というのは、
こうしたい!という「意思」の現れだということです。
つまり、
「構造」の裏側には、必ず、「意思」があります。
その「意思」を伝えずに「構造」だけ伝えるから、
窮屈に感じられたり、反発を受けたりします。
会社の中にも、様々な「ルール」があります。
その「ルール」が徹底されずに
すぐに形骸化してしまうという相談を
いただくことが多いです。
「ルール」というのも「構造」です。
その「構造」の裏にある「意思」を
伝えること、理解してもらうことが大事です。
「ルール」というのは、
みんなが働きやすくしたり、
効率を良くして無駄をなくすためにあるものです。
みんなのために「ルール」があります。
冒頭に書いた「2024年問題」が
上手くいっているというのは、
トラックドライバーの人数を確保しよう!
という国の「意思」が上手く伝わっている
という意味で、上手くいっているのではないか?
と書きました。
会社の「ルール」も、その「意思」が伝わると
機能するようになると思います。
伝わっていない、理解されていないことが
問題だと思うのです。
いかに「構造」の裏側にある「意思」を伝えるか?
それが大事だと思っています。
今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます。
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