1.人と人は違う!
チームビルディングにおいて、
最初にお伝えするのが、
「人と人は違う」
ということです。
人は、自分と異なる行動や思考に
出会うとイライラします。
「どうして、そんなことをするんだろう?」
「どうして、そんな考え方をするのだろう?」
そこから、妄想が始まります。
「あの人は嫌がらせのつもりでやっているに違いない。」
「あの人は私のことを嫌っているに違いない。」
相手が何を考えているのか?は、
相手に聞かなければ分からないのに、
そう思ってしまう。
このような妄想が、
組織の関係性の質を落とし、
会社の業績を悪化させます。
この妄想は、
相手は自分と同じように考えている
という思い込みによるものです。
2.効き脳とは?
私はこの思い込みを排除するために
「効き脳」を使っています。
「効き脳」はGE(ゼネラル・エレクトリック社)の
マネジメント教育の責任者であった
ネッド・ハーマン氏によって開発されました。
現在、全世界で200万人以上の診断が行われ、
コカ・コーラ、資生堂など多くの企業で、
個々のスキルアップやキャリアプラン、
チームビルディングに幅広く活用されています。
人の脳は、大きく分けて、
左右で2つ、
内側と外側で2つ、
計4つに分けることができます。
右脳左脳というのは、
聞いたことがあると思います。
内側と外側は、辺縁系と大脳新皮質です。
それぞれの機能を分けると
A:左大脳新皮質→論理的、理性的
B:左辺縁系→保守的、計画的
C:右辺縁系→対人的、感覚的
D:右大脳新皮質→感情的、全体的
という感じです。
位置的にいうとこんな感じです。
3.効き脳の違いが引き起こす問題
この「効き脳」ですが、
人によって活用している「場所」が違います。
Aか?Bか?Cか?Dか?という感じです。
「人と人は違う」というのは、
人によって使っている「脳の場所」
が違うということです。
利き手に右利き、左利きがあるのと
同じように、
脳にも「利き」があります。
Aの強い人は、理屈っぽく考える人です。
Bの強い人は、保守的に考える人です。
Cの強い人は、人間関係を最優先に考える人です。
Dの強い人は、全体として物事を捉える人です。
同じ状況に置かれても、
脳の「利き」によって
思考の結果が変わってきます。
例えば、
飲食店で新たにお店を出すとします。
Aの強い人は、採算が取れるのかな?
と考えます。
Bの強い人は、オープンに間に合うのか?
と考えます。
Cの強い人は、誰が店長になるのだろう?
と考えます。
Dの強い人は、どんなコンセプトの店にしようかな?
と考えます。
とういう具合に、
効き脳によって考えていることが違うのです。
そのため、自分が正しいと思ったことが、
他の人にも正しいと感じられるとは限りません。
先ほどの飲食店の例で言うと、
自分(Aの人)が、新店のオープンで
お金のことを心配してヤキモキしているのに、
相手(Dの人)の人は、
どんなお店にしようか?
とワクワクしている・・・
自分(Aの人)が相手(Dの人)をみたら、
どう思うでしょうか?
「何、ぼーとしているんだよ!」
ってなりませんか?
という話です。
大事なことは、二人とも違うことを考えていますが、
二人とも、
「新店が上手く行くためにはどうしたらよいのか?」
を考えているということです。
効き脳の違いが分かっていると、
対立しているというよりも、
お互いが、補い合っていると思えるように
なります。
今日は、この辺で!
明日はもう少し「効き脳」について
詳しく見ていきたいと思います。
[…] 「効き脳」って何なの? […]