期待はほぼ裏切られ、必要以上に不安になる

いよいよ、
サッカーW杯が始まります。

ここまで来たら、
なんだかんだ言わずに
我が日本代表を応援するしか
ありません。

昨日は、
大型の選手を揃えたカナダに
敗れました。

しかし、故障が心配された選手も
試合に出れることが確認できて
ひと安心です。

あとは初戦のドイツ戦に向けて
調整して欲しいと思います。

サッカーは他のスポーツと比べて
どんでん返しが起こりうる
スポーツです。

どんでん返し

格下のチームが
格上のチームを破ることを
ジャイアントキリングといいます。

実力的には、
ドイツやスペイン相手に
勝ち目はありませんが、
実際、試合をしたら、
10回に1回は勝てる可能性はある
と思います。

現に、前回のW杯では、
ベルギー相手に勝ちかけました。

最後の最後に逆転され、
歴史的なジャイアントキリングを
逃しましたが・・・

だから、サッカーは面白い！

ドイツやスペインに勝てないことは
分かっていながら、
期待している自分がいます。

このように実際に勝てる可能性より
感覚的に勝てる気がするのは、
人間の本能です。

これについては、
ブログでも何度も紹介している
行動経済学で説明ができます。

「確率加重」という考え方があります。

人間は、確率の感じ方に
「ゆがみ」を持っているということです。

低い確率ほど高く見積もり
高い確率ほど低く見積もる
というものです。

例えば・・・

年末に売り出される
ジャンボ宝くじ

ひょっとして当たるかも
と思って買うのかもしれませんが、
実際の確率は、1000万分の１と
言われています。

雷の被害にあうのと
ほぼ同じ可能性だそうです。

そう考えると、
当たることなく一生を終えることに
なると思いますが、
当たる気がして買ってしまう・・・

その逆で・・・

入院して手術する時に
お医者さんから、
成功率は99％と言われると、
どうでしょう？

ひょっとして、
自分がその１％になるのではないか？
と思ったりしないでしょうか・・・

このように
人間というのは、
低い確率ほど高く見積もり、
高い確率ほど低く見積もりがちです。

研究結果によると
確率の「ゆがみ」は次の通りです。

０％　 →　0％
１％　 →　5.5％
２％　 →　8.1％
５％　 →　13.2％
10％　→　18.6％
20％　→　26.1％
50％　→　42.1％
80％　→　60.1％
90％　→　71.2％
95％　→　79.3％
98％　→　87.1％
99％　→　91.2％
100％　→　100％

左側が実際の確率で、
右側が人が感じている確率です。

先ほどのサッカーの例で言うと、
10回やれば１回勝てるというのは、
確率的には10％ですが、
感覚的には18.6％に感じている
という訳です。

実際の確率より約2倍高いのです。

期待をするのも無理もありません。

また、手術の例で言うと
99％成功しますと言われたとしても、
感覚的には91.2％しか成功しない
と思ってしまうということです。

失敗する確率が１％ですが、
感覚的には8.8％に感じてしまう
という訳です。

実際の確率より約9倍高いのです。

ということで、
必要以上に不安に思うことはないし、
思っている以上に期待しないほうが
よいのです。

とはいえ、本能ですから
「ゆがみ」から逃れることはできません。

人間そんなもんだ！と思っていれば
よいのだと思います。

今日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございます。