先日、お客様の社長さん方から
こんな相談を受けました。
社員が言われたことをやらないんです。
この相談はよくいただく相談です。
このような相談をいただいた時に
私が考えることは、
「やる」と「できる」は違う
ということです。
いつもブログに書いていますが、
人ができるようになるには、
5つのステップがあります。
「知らない」
↓
「知っている」
↓
「やってみる」
↓
「わかる」
↓
「できる」
↓
「している」
できる状態が続いているのが
「している」になります。
いずれにしても、
「できる」ようになるには、
このステップを踏む必要があります。
冒頭の社長さんからいただいた相談
「社員が言われたことをやらないんです」は
どのステップのことを言っているのでしょうか？
やることを言われているので、
知らないことはないと思います。
そうなると、「やってみる」のステップに
いるのだと思います。
「やってみる」のステップは、
試行錯誤の連続ですから、
言われたことをやらないのも仕方がない
のだと思います。
どういう意味か？というと、
言われたことをどうやってやるのか？
考えている（試行錯誤）も、
「やってみる」に含まれるということです。
そんなの考えないで、やればいいじゃん！
というのは、できる人の考え方です。
できる（している）人にとっては、
この5つのステップは1つに見えているのですが、
できない人にとっては、5つのステップなのです。
教えたんだからできるでしょ！と言われても
教わる方としては、すぐにはできないのです。
「やってみる」「わかる」「できる」の
ステップが必要です。
教える時に大事なことは、
「やってみる」「わかる」のステップを
繰り返すことです。
それは何か？というと・・・
経験学習サイクルを回すということです。
経験学習サイクルは
次の4つのステップからなります。
①経験：経験する
↓
②振り返り：リフレクション
↓
③概念化：学習、言語化
↓
④応用：行動、活用
これは、ループしていて、
④応用が①経験に繋がります。
自分でやってみたことを
振り返ってもらって、
言葉にしてもらいます。
言葉にするには、
概念化ができている必要がありますが、
わかっていないと概念化ができません。
言葉にできないことは、わかっていないのです。
つまり、言葉にしてもらうことで
どこまで理解できているのか？がわかります。
どこから理解できていないのか？が
わかれば、次のアクションが決まります。
そして、やってみて、振り返って、言葉にして、
再チャレンジの繰り返しです。
こうすることで、
「わかる」から「できる」ようになります。
自分なりのコツのようなものが掴めれば、
「できる」ようになるという訳です。
話を戻します。
冒頭で書いた
社長さんが言う
「社員が言われたことをやらないんです」は、
「できていない」という意味です。
できる人からすると、
やればできると思っているので、
「できない」＝「やっていない」という
構図になります。
これが実に危険だと思っています。
なぜなら、やるように言われた社員は、
言われたことをやってみているのですが、
うまくいっていない（できない）時に、
社長から「やってない」と言われてしまうのです。
本人にしてみれば、やっているのに、
やっていないと言われてしまう・・・
こうなると、
やり続けることが難しくなります。
この時に大事なことは、
先ほども書いた経験学習サイクルを回すことです。
振り返りをしてもらうことで、
どこまでわかっているのか？
どこからわかっていないのか？を確認して、
次のアクションを決めることです。
どこまでわかっているのか？を確認することが
承認につながり、やる気を引き起こします。
「できていないこと」よりも
「できていること」を承認することで、
行動し続けてもらう以外に
「できる」ようになる方法はないのです。
そして、
このことで悩んでいる社長さんにとっては、
今回のブログそのものが、
「知らない」から「知っている」のステップで、
このあと、「やってみる」というステップになります。
どうでしょう？
「やる」と「できる」は違うということが
わかっていただけるのではないか？
と思うのですが・・・
今日も最後まで読んでいだき
ありがとうございます。
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