前回のブログで、
映画「開戦前夜」を観て
負けるとわかっていた戦争を
なぜ、選択したのか?
について書きました。
決める立場にない
多くの人たちの無責任な声が、
「空気」を作り、
その「空気」に押し切られるように
戦争に進んでしまった・・・
そういうお話でした。
ただ、「空気」だけなら、
これだけ大きな決断はできなかった
と思うのです。
実は、あと1つ、
大きな要因があると思っています。
それは「損失回避性」です。
人は損失を避けようとする習性がある
ということです。
これは、私たちが思っている以上に、
判断を狂わせます。
例えば、
①何もしないで5万円もらえる
②ジャンケンで勝ったら10万円もらえる
このどちらかを選べるとしたら、
どちらを選ぶでしょうか。
おそらく、多くの人が
①何もしないで5万円
を選ぶと思います。
ジャンケンで勝つ確率は50%。
50%のリスクを負えば、
2倍になるかもしれないのに、
私たちは失うことを恐れます。
つまり、5万円得る「喜び」と
5万円失う「悲しみ」は
同じ大きさではないのです。
だから、頭では得だとわかっていても、
その通りには判断できません。
これが「人は適切に判断できない」
ということの、正体です。
このことは、
映画の中にも表れていました。
東条英機総理大臣が、
部下から満州からの撤退を
進言されたときに、
こんなセリフがあります。
「10万の軍人の命とその遺族、
20億の戦費をかけて得た権益を
手放すわけにはいかないのだ!」
アメリカとの戦争を避けるためには、
満州から撤退する必要がありました。
しかし、日露戦争において、
尊い人的犠牲と
莫大な国家予算を払って
手に入れた権益を、
手放すことができなかった・・・
その結果、
300万人もの命を失うことになりました。
「総力戦研究所」の予測でも、
その結果は出ていたはずです。
原爆投下以外は、
予測した通りになったのですから・・・
冷静に考えれば、
手放すべきだったと思います。
しかし、手放すことで失うものが、
大きければ、大きいほど、
人は手放すことができなくなります。
そういう意味で、
陸軍出身の東条英機総理大臣は、
失うものの大きさが、
誰よりも分かっていたのだと思います。
仲間の軍人の命を
無駄にはできなかった・・・
しかし、その判断が、
その30倍の命を失わせることになる・・・
前回のブログでは、
適切に判断することが大切だ
と書きました。
しかし今回、あらためて、
適切に判断するのは、
本当に難しいのだと思いました。
相手の背景を知れば知るほど、
批判をしたり、
その人のせいにすることは、
難しくなります。
そんな簡単な話ではないのです。
だからこそ、
誰かが簡単に批判していたり、
誰かのせいにしているのを見たときに、
それに乗っかるのではなく、
一度立ち止まって
考える必要があると思うのです。
人は適切に判断できない。
そのことを心にとめて判断することが、
過去の失敗から学ぶ
ということなのだと思います。
今日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございます。
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