暴走を止められるのは人

アメリカと中国が、
AIをめぐる新たな対話の枠組みを
設けることで合意しました。

アメリカのトランプ政権は25日、
習近平国家主席の訪問にあわせて行われた
米中首脳会談の成果を発表しました。

AIのリスクや利点について
意見を交わす
「米中スーパーインテリジェンス対話」
を新たに設置するそうです。

さらに、AIをめぐる問題が起きた際に、
両国が直接連絡を取るための
専用の連絡経路も設けるとのことです。

AI開発の競争を止める合意ではなく、
競争を続けながら、
危機が大きくなるのを防ぐための
「ブレーキ」の仕組みです。

面白いと思ったのは、
最先端のAIの危機に備えて
用意されたのが、
「人と人が直接話す」仕組みだったことです。

以前、ある記事で、

AIの電源を切ろうとしても、
自ら別のサーバーに逃げ込んで、
スイッチを切らせなくなる・・・

という話を読んだことがあります。

AIが悪意を持つからではありません。

止められてしまったら、
与えられた目標を達成できない。

だから、止められないようにする。

命令に忠実すぎるからこそ、
暴走してしまうというのです。

実は、これは、
組織でも起こることです。

自動車メーカーのリコール隠し、
食品の産地偽装、粉飾決算など。

「会社のため」
「利益のため」
という大義名分のもとで、
違法行為が組織ぐるみで
行われることがあります。

当事者の多くは、
もともと悪人ではなかったはずです。

目標に忠実だったからこそ、
おかしいと思っても
止められなかったのです。

チェックの仕組みがあっても、
「目標だから」
「決まっているから」
と、全員がただ従うだけになれば、
仕組みは機能しません。

これから、AIが組織に入ってくると、
この傾向はさらに強まるかもしれません。

AIは、与えられた目標に向かって、
迷わず動き続けます。

人間まで、AIの出した答えに
ただ従うだけになれば、
組織は目標に向かって
突き進むだけになってしまいます。

組織づくりのコンサルをしていて思うのは、
暴走させるのも人ですが、
暴走を止められるのも、
結局は人だということです。

「これはおかしい」と感じたときに、
「ちょっと待ってください」と
言える人がいること。

それが、組織の本当のブレーキです。

AIだけでは、
その役割は果たせません。

では、そういう人になるには、
何が必要なのでしょうか。

それは、人間の「対話力」です。

違和感をそのままにせず、
対話を通じて解決していく力です。

「なぜ、おかしいと感じたのか」
「本当の目的は何だったのか」
そうした問いを、
立場の違う人同士が
率直に話し合うことで、
はじめて、目標だけを追いかける流れを
止めることができます。

AIは、答えを出すのが得意です。

でも、違和感を言葉にして、
相手と向き合い、
納得できる答えを見つけていくのは、
人にしかできません。

米中の首脳が、
AIの危機に備えて
人と人が話す仕組みを選んだように、
組織も最後は、
人と人との対話がブレーキになります。

意見の違いや違和感を流すことなく、
対話で解決できる「人材力」。

その「人材力」を育てるのが、
チームビルディングです。

AIの時代だからこそ、
チームビルディングが
ますます重要になると思っています。

今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます。

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