昨日、菅首相と尾身会長が
記者会見を行いました。
緊急事態宣言が延期されることを
受けての記者会見でした。
新型コロナウイルス感染症に関する菅内閣総理大臣記者会見
https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/statement/2021/0909kaiken.html
退任することが明らかになっただけに
非常に率直な内容だったと思います。
どうして、コロナ対策が
上手く行かなかったのか?という
記者の質問の中で
菅首相はこんなことを言っていました。
感染症対策というのは、
厚労省の中でもさまざまな局があります。
ワクチン治療薬の開発・承認するところとか、
薬価・診療報酬だとか、
あるいは医療機関への要請、医療物資の確保、
これぐらいの局がありますから、
そうした局、そしてまた縦割りを乗り越えるために、
各省庁間を横断する対策本部、
これも国としてはつくってきました。
平時は、上から下に仕事が流れるので、
縦割りでも問題がありません。
しかし、コロナのような
緊急事態になると、
縦割りを乗り越えて、
横断的な動きが必要になります。
例えば、保健所も、
厚生労働省の管轄ではなくて、
東京都でもなく
23区の区の管轄です。
区長の指示で動くことになります。
しかし、
コロナという国難においては、
厚生労働省が保健所と連携したくても、
区長を通さないとできない
みたいな話になります。
普段、やってないことを
急にやろうと思ってもできません。
この場に及んで、何、
悠長なことをいっているんだ!
そんなことを言ってないで、
緊急事態なんだから、
とにかくやればいいじゃないか!
そんな風に思うかもしれませんが、
自分の会社だったらどうでしょうか?
営業部長が製造部にやってきて、
お客様から要望だから、
ある商品を明日までに作れ!
なんて言い出したら、
製造部員は従うでしょうか?
当然、製造部長を通して
指示して下さい!
という話になると思います。
つまり、横断的な組織とか
簡単に言いますが、
実際にやろうと思っても
できないのです。
もし、やろうとしたら、
社長がやってきて、
直接、指示を出すしかありません。
なぜなら、社長しか
責任が取れないからです。
尾身会長もこんなことを言っています。
例えば、疫学情報の自治体間、
あるいは自治体と国との共有というのは、
これはもう感染対策のそれこそ一丁目一番地だし、
あるいは保健所の機能の強化
あるいは検査のキャパシティーの強化など、
さまざまな問題があったわけですけども、
その問題については
私は政府は十分認識していたと思いますけども、
一つのこれからの改善すべき点としては、
問題は認識していたんだけど、
それを解決するための責任の所在というものが少し、
私は曖昧であったんだというふうに思います。
つまり、横断的になった途端に
責任の所在があいまいになるということです。
これは、いつもブログに書いている
ルービックキューブの問題です。
一面一面の責任は、明確なのに、
面を飛び越えた責任は不明確になる
ということです。
二次元の世界では、
面を飛び越えた瞬間に責任がなくなります。
全ての面の責任は、
トップにあるのですが、
トップはすべてを見ることはできないし、
同時に動くこともできません。
では、どうしたらよいのか。
一面一面の責任の範囲を広げることが
必要だと思うのです。
つまり、少なくても、
隣りの面の様子も気にしながら、
動いてもらうということです。
各部門の責任者が
少しお節介になって、
周りの部署に口を出すということが
必要になってきます。
しかし、自部署のことを
他の部署からとやかく言われたく
ありません。
しかし、そこをやらないと
いつまで経っても、
ルービックキューブのすべての面が
揃わないということが起きます。
だとすると、
それぞれの面を
飛び越えさせる専門家がいたら、
助かると思いませんか?
実は…
それがチームビルダーです。
今いるメンバーで成果をあげるために
横断的な動きが必要な状況を作り出し、
組織の実行力を高めます。
菅首相が横断的な動きをさせて
いたとするならば、
菅首相はチームビルダーだったのかも
しれません。
なるほど、そりゃ、
外からじゃ、何をやっているのか?
わからないはずだわ・・・
やっていることが、
分かりづらいですから・・・
そう思うと、急に
菅首相に親近感が沸いてきました。
チームビルディングって、
なかなか伝わらないんですよね!(笑)
今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます。
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