社長の奥さんはなぜ嫌われるのか？

先日、社長の奥さんから
こんなことを質問されました。

どうして、私は嫌われるのでしょうか？

どういうことか？話を聞いてみました。

どうも、管理職の方と仲が悪いようで、
奥さんがお願いをしても、
悪意をもった命令に変わってしまう
のだそうです。

例えば、
残業を減らすようにお願いをしても、
「仕事を中途半端に投げ出せ！」
ということなんですね！
と言い返されてしまうのだそうです・・・

管理職がそんな感じなので、
その部署にいる社員さんは、
奥さんを悪意がある存在だと認識します。

そうすると、
何を言っても真意が伝わらず、
曲がって伝わってしまう・・・

たしかに、つらいですね！

でも、そもそも、
管理職の方は、
なぜ、奥さんを目の敵にするので
しょうか？

奥さんを悪く言うには
理由があるはずです。

おそらく、それは・・・

部下をコントロールしたいのです。

つまりは、
自分の味方につけたいのです。

共通の敵を作れば、
味方につけることができます。

奥さんを悪者にして、
部署にとって共通の敵を作れば、
部下は見方になります（と思っています）。

なぜ、味方につけたいのか？
というと・・・

自信がないのです。

結局、自分に自信がないので、
自分が悪者になることを恐れています。

だから、
自分が悪者ならないように
他人を悪者にし、
自分は部下にとって、
「いい人」でいようとするのです。

そうしないと部下はついてこない
と思っているのです。

たしかに、
このようにすると、
部下がついてくると思います。

しかし、
常に敵を作らないといけないので、
闘い続けないといけません。

本当の敵は外にいるのに、
中で闘わなければならなくなります。

中で闘っているうちに体力を消耗して、
外にいる本当の敵と闘えなくなります。

こんな時は、
どうすればよいのでしょうか？

それは・・・

共通の目的を持つことです。

会社としての目的を掲げることです。

共通の目的を持つことで、
相手は味方になります。

共通の目的を達成する過程で
一体感が感じられるようになります。

そのときに、大事なことは、
共通の目的をどうやって見つけるのか？
ということです。

これについては、
「対話」しかありません。

対話は、相手の話を聞きながら、
相手の背景を理解しようとすることです。

相手の背景を理解するには、
まず、最初にやらなければならない
ことがあります。

それは・・・

相手を否定しないということです。

人と人は違うので、
自分が理解できないことがあって
当然なのです。

だから、理解するではなく、
理解しようとすることが大事です。

相手の考えていることが
正しいと思う必要はありません。

その上で、
相手もOK、自分もOKな
目的を探すということが必要です。

例えば、先ほどの
「残業を減らして欲しい！」
という話を例にすると・・・

会社としては、
長時間労働は法違反になりますし、
社員の健康の問題もありますし、
会社の利益の問題もあります。

その一方で、
社員さんにとっては、
残業が減ることは残業代が減り、
給与が減ることになります。

そういうことが分かってくると
どうして反対するのか？が理解できます。

だとしたら、
時間が短くなっても、
給与が減らないようにすればいいのです。

残業が減った分、賞与で還元するとか
基本給を上げる代わりに残業を減らすとか
評価基準に生産性を加えるとか

このように、
相手のことを理解しようとする
プロセスの中で共通の目的が見つかります。

「対話」が面倒なのもわかります。

しかし、「対話」なくして、
共通の目的を掲げることはできません。

共通の目的を掲げない限り、
人と人の違いを
「人」で調整することになります。

「人」には限界があります。

だから、
目的＝「しくみ」を
活かすことが必要になります。

奥さんは辞めるわけにいかないから
本当に大変だと思います。

今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます。

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