見えていることが危ない

今日は、お正月休みに
読んだ本を紹介したいと思います。

 

見えないものを見る「抽象の目」
「具体の谷」からの脱出
細谷 功 著

 

 

著者の細谷さんは、
今、起こっている問題は、
「見えているもの」で解決しようと
しているからではないか?
と問題提起しています。

 

「見えているもの」というのは、
認知ができているもののことです。

 

例えば「お金」です。

 

最近まで「お金」と言えば
現金でした。

 

硬貨と紙幣

 

見えるものです。

 

しかし、コロナ禍になって、
電子マネーの急速に普及しました。

 

以前なら、お金を使えば、
財布からお金がなくなるので、
銀行やコンビニで
現金を引き出していました。

 

引き出している回数が増えるほど
お金を使っている感覚が
ありました。

 

しかし、今や、PAYPAYや
SUICAに代表される
電子マネーを使っていると
減っている感覚がありません。

 

自分がお金を使っている感覚が
なくなってしまって、
ついつい使いすぎてしまうことが
ないでしょうか?

 

これは、デジタル化によって、
お金が見えないものになって、
お金を使っている感覚がついて
いけないことが問題です。

 

つまり、人間に意識が、
見えないものを見るところまで
追いつていないことが、
使いすぎる原因になっています。

 

「お金」については、
それだけではありません。

 

落ち着いたとは言え、
ここのところの急激な円安によって、
ものの価格が上がっています。

 

しばらくの間、日本の中では、
価格が安定していましたが、
気が付くと、諸外国との価格の差は
広がっていました。

 

金融は世界とつながっていて、
見えている人に見えていたので
しょうけれども、
見えてない人にとっては、
急に変わったように見えるのです、

 

このように、
見ているものだけだけでなくて、
見えないものを見る能力が
変化が激しい時代で生きていくには
必要になってきています。

 

しかし、
それと同時に起こっているのが
見える世界だけで生きている人が
増えてきているという現実です。

 

例えば、Yahoo!ニュースなどの
コメント欄を見ると、
ごく僅かに書かれている記事を見て
(読んでいるのかもあやしい)
批判的なコメントをしている人がいます。

 

記事なっていることは、
出来事のすべてが書かれているわけでは
ありません。

 

出来事の一部を書いているだけですし、
そもそも、それが事実かどうか?
もわかりません。

 

しかし、自分が見たものだけで
良い悪いを判断してしまう
ということが起っています。

 

これがいかに危険か?ということは、
誹謗中傷によって
傷付けられ、命を落とす人がいる
ことからも明らかです。

 

気付いている相手の顔が見えないから
傷付けていることに気付けない・・・

 

つまり、
見えているものが
全てでないということを
認識することが大事だという話です。

 

こうなってくると、
自分が確信をもって、
良い悪いを判断していることが
怪しくなってきます。

 

つまり、
良い悪いと判断しているのは
自分が見えている範囲しか
見えていない可能性があるからです。

 

私がいつもブログで書いている
人と人は違うというのは、
まさにそのことです。

 

自分と違う行動をする人をみて、
そりゃ、ないでしょ!と思った瞬間に
自分が見えていないものを見ない
という選択をしてしまっている
可能性があると言うことです。

 

これ、なんだか、
底なし沼のような話になってきましたが
この判断できない感覚を保留する
ということが、すごく大事だという
ことなんです。

 

この本については
もう少し書きたいことがあるので、
続きは次回のブログに書きたいと思います。

 

今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます。

 

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