名は体を表す

昨日は、お休みだったので、
ダイハツ工業が行った不正行為
に関する調査報告書を読んでみました。

 

調査報告書
https://www.daihatsu.com/jp/news/2023/report_2.pdf

 

調査報告書(概要版)
https://www.daihatsu.com/jp/news/2023/report_1.pdf

 

その報告書の中で
納得がいかないことがありました。

 

それは、
現場任せで管理職が関与しない姿勢
というものです。

 

管理職が認証試験の実務や
現場の状況に精通しておらず、
管理職に相談しても、
問題解決が期待できない状況に
あったようです。

 

自動車を作っているのに、
そんなことがあるのでしょうか?

 

具体的には、調査報告書のP105 に
次のような記載がありました。

 

管理職は表向き
『何でも相談してくれ』というものの、

実際に相談すると、
『で?』と言われるだけで
相談する意味も無く、

問題点を報告しても、
『なんで失敗したの』
『どうするんだ』
『間に合うのか』と
詰問するだけで、

親身になって建設的な意見を
出してくれる訳ではない

 

現場へのヒヤリングの結果、
こんな意見が出てきたそうです。

 

私も、管理職の方には、
人材育成のため、
安易に答えを言わずに、
部下の方に考えてもらって下さい
とお伝えしています。

 

だから、
部下の方に質問するのは
良いのですが、
NGワードがいくつかあります。

 

それは・・・

「なんで?」

「どうするの?」

「責任取れるの?」

です。

 

「なんで?」は、
意図してそうなったわけではないので
答えようがありません。

 

「どうするの?」は、
そんなことが分かれば、
相談せずに、手を打っています。

 

「責任取れるの?」は、
そもそも責任を取るのは、
管理職なので、部下に聞くこと自体
ナンセンスです。

 

ヒヤリングでは、
「責任取れるの?」という言葉は
出てきていませんが、
「間に合うの?」というのは、
そういう意味だと思います。

 

いずれにしても、
部下に質問をするのは良いのですが、
聞く質問が間違っています。

 

部下に聞くべき質問は、
「どうなっていたらいいですか?」です。

 

実は、この質問さえできれば、
管理職が認証試験の実務や
現場の状況に精通していなくても、
管理職の役割は果たせたと思います。

 

たしかに、
管理職が認証試験について
十分な知識があれば理想的です。

 

しかし、専門的になればなるほど、
管理職と言っても、
全てのことを理解できません。

 

ただ、会社として、
目指している状態については、
理解しているはずです。

 

その状態さえ理解していれば、
管理はできたはずです。

 

そう思って、
ダイハツ工業のビジョンを
確認してみました。

 

グループスローガン
https://www.daihatsu.com/jp/company/vision/slogan.html

Light you up
らしく、ともに、軽やかに

 

なるほど・・・

 

ここからは、モノづくりに関して
何も伝わってこない・・・

 

HPを見ても、「安全」という言葉が
なかなか出てこないのです。

 

表面的な見方かもしれませんが、
会社の方針として「安全」を感じません。

 

先進性を売りにしている
テスラだって、安全には触れています。

 

テスラのミッション
https://www.tesla.com/ja_jp/blog/mission-tesla

 

そう考えると、
現場任せで管理職が関与しない姿勢
という調査結果も、
その通りだったのかもしれません。

 

名は体を表すと言いますが、
言葉に想いが込められるものです。

 

モノづくりの現場で
どのように思っているか?は
分かりませんが

 

会社のメッセージとして、
「安全」という言葉が出てこない
ということが全てのように思います。

 

今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます。

 

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