ビジョンが必要なのは現実逃避のためではない!

先日、お客様の会社で
研修をしました。

 

私の研修では
職場体験ゲームをやります。

 

20分ぐらいのゲームですが
職場での行動がそのまま現れます。

 

そこで現れた現象は・・・

 

逆ドーナッツ化現象!

 

リーダーが一生懸命になればなるほど
周りのモティベーションが下がる
という現象です。

 

リーダーが仕事をやってしまうので、
部下はリーダーに任せっきりになります。

 

部下はリーダーに任せっきりになるので
部下はリーダーの言われたことだけ
をやるようになり、考えなくなります。

 

考えなくなると、
仕事がおもしろくなくなり
部下のモティベーションが下がります。

 

部下のモティベーションが下がるので
リーダーはますます部下に仕事を
任せられなくなります。

 

仕事を任せられないので、
部下のモティベーションはますます
下がります。

 

リーダーは目の前の仕事に集中するので
部下が見えなくなります。

 

部下は見てもらっていないので、
やる気を失い、辞めていきます。

 

そして、リーダーは一人になる。

 

 

負のスパイラルです。

 

リーダーが一生懸命になればなるほど
周りのモティベーションが下がる・・・

 

問題の原因は、
リーダーが部下に仕事を任せないことです。

 

しかし、
リーダーを責めることは出来ません。

 

なぜなら、
リーダーが仕事をやってしまうのは、
リーダーの責任感の強さゆえだからです。

 

何度も部下に任せては裏切られ、
育ってきたと思ったら、
辞めていく・・・

 

そんな中で責任を果たそうとしたら、
自分でやるしかないのです。

 

そこまでしてやろうとする
リーダーの責任感の強さは
責められるべき問題ではありません。

 

 

このようにスパイラルに陥っている
組織を変えるのが、
チームビルディングです。

 

チームビルディングの基本は
ポジティブアプローチです。

 

問題解決の方法には2つあって、
ネガティブアプローチと
ポジティブアプローチがあります。

 

ネガティブアプローチは
問題の原因を追究します。

 

原因がモノであればよいのですが、
人の場合は、今回のように
行き詰ります。

 

全ての原因が特定の人に集まると
その人が壊れます。

 

倒れるか、辞めていくかの
いずれかです。

 

 

これに対して、
ポジティブアプローチは
理想の状態を追及します。

 

「問題が解決している状態」
って、どんな状態?

 

目指すべき状態が決まれば、
現状とのギャップが見えます。

 

ギャップが見えれば、
課題が見つかります。

 

課題が設定できれば、
課題解決に向けて
動き出すことができます。

 

動き出せば、
状況が変わってきます。

 

 

今回のお客様の場合は、
すでに幹部教育を始めており
リーダーの負担を減らす方向に
動いていました。

 

すぐに解決する問題ではありませんが
打ち手としては、これしかないと思います。

 

あとは、幹部をどう巻き込んでいくか?

 

現実的な話、
人は自分にしか興味はありません。

 

幹部が巻き込まれることとによって
どんな将来が待っているのか?

 

それこそ「ビジョン」です。

 

目の前の現実は過酷です。

 

でも、それを乗り越えることで、
理想の状態が手に入ります。

 

今回のオリンピックで連覇した
羽生結弦選手選手も「課題大好き」です。

写真は2014年のものです。

 

今回のオリンピックを振り返って

「あのまま順風満帆だったら、
金メダルをとれていない。
これは間違いなく言える」

とインタビューに答えていました。

 

結局、できるかどうかは別として、
やるしかないのです。

 

現実に押しつぶされることなく
どうやってやるか?というときに
「ポジティブアプローチ」が
必要なのだと思います。

 

「ビジョン」が必要なのは、
現実逃避するためでなく、
「今」に集中するためなのです。

 

 

今日も最後まで読んでいただいて
ありがとうございます。

 

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