なぜ、いつも打ち手が遅れるのか?

ネットのニュースを見ていたら
いわゆる130万円の壁の話が
話題になっていました。

 

130万円の壁というのは、
パートの年収が130万円を超えると
扶養から外れて
自らが社会保険に入らないと
ならなくなるため
自己負担が増えます。

 

130万円以上働いても
手取りが減るので、
働き控えが起こります。

 

特に年収は1月から12月で
集計をするので、
12月に近づくと、
130万円を超えないように
調整をする人が増えます。

 

その結果、人手がいる年末に
人手不足が起こっていました。

 

さらに、ここのところの賃上げで、
時給単価が上がっているので、
130万円に収めるためには、
さらに労働時間を減らさないといけません。

 

これまた、
人手不足に拍車をかけています。

 

これに対して政府は、
130万円の壁はそのままに
助成金を支払うことで、
130万円を超えて働くように
促すようにするとのことです。

 

根本的なところに手を打つのか?
と思いきや、
助成金でその場をしのぐようです。

 

もっとも、助成金は3年程度で、
次の年金制度改革で
抜本的に見直しを図るようです。

 

それにしても遅いですよね!

 

年末の人手不足なんて
何十年も前から言われていましたし、
最低賃金の引き上げが始まった時から
こうなることは分かっていました。

 

しかし、手を打とうとしない・・・

 

確かに、手を打つというのは、
保険料の支払いを免除していた
専業主婦などの扶養に入っている人達の
負担を増やすことになります。

 

負担を増やすのは、
政権とってイメージが悪いですから、
やりたくはないと思います。

 

何も、自分の任期中に
貧乏くじを引きたくはありません。

 

しかし、そうやって避けてきた結果、
どうにもならなくなってきてしまいました。

 

そうなる前に手を打ちたいのですが、
だいたいの場合、後手に回ることになります。

 

これは、いつもブログに書いている
「タックマンモデル」で説明できます。

 

「タックマンモデル」とは、
チームが成長する段階を
4段階で説明したものです。

 

チームが成長するには

①形成

②嵐

③秩序

④成果

という4つの段階を経ます。

 

通常、成果というと
右肩上がりで上がるイメージが
あると思います。

 

時間と成果が正比例する
ようなイメージです。

 

しかし、実際は、Uの字を描きます。

 

上がるというより、
いったん、谷に向かて落ちて
底を打ってから這い上がるように
成果が上がっていきます。

 

谷をくぐった先に成果があります。

 

つまり、谷をくぐらない限り
成果は手に入りません。

 

この谷に向かうのが怖いから
谷の前で立ち止まっているうちに
時間だけが過ぎていく
という訳です。

 

この谷に向かうには、
ミッションとビジョンが必要です。

 

ミッションがあれば、
谷の底を支えてくれます。

 

何のために谷をくぐるのか?が
分かっていれば、
前に進む力が生まれます。

 

また、ビジョンがあれば、
谷の向こうに得られる成果が
イメージできるので、
これも前に進む力が生まれます。

 

だから、大きく変える時には、
谷にくぐる前に、
ミッションとビジョンを明確にしておく
必要があるのです。

 

上手くいかない組織を見ていると
ミッションとビジョンが不明確なまま
谷に突っ込もうとしているように見えます。

 

大きく変える時には
やり方や順番があるということを
知っておいてほしいと思います。

 

今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます。

 

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