危機感だけ持たせてはいけない

先日、お客様の社長さんから
社員に危機感がないから、
危機感を持たせるような研修を
して欲しいという依頼がありました。

 

そうなんですね!

 

社長さんから見れば
社員さんに危機感がないと
思えて仕方がないと思います。

 

だからと言って
危機感を持たせればよいのか?
と言うと、そうでもありません。

 

なぜかというと、
危機感を持つと不安になるからです。

 

不安になると、
チャレンジをしなくなります。

 

何かあったら責任が取れないので、
できることだけやろうとします。

 

果たして、これで危機を脱することが
できるでしょうか?

 

たぶん、難しいと思います。

 

実は、
危機感だけで人を動かそうとしても
上手くいかないのです。

 

人が行動する理由は2つしかなくて、
「快」を求めるか?
「不快」を避けるか?です。

 

危機感を持たせるというのは
「不快」で動かすことです。

 

「不快」の場合は、
「不快」を避ければよいので、
人は思い思いの方向に動きます。

 

見て見ぬふりをするかもしれないし
自暴自棄になるかもしれないし
転職を考えるかもしれません。

 

「不快」によって動いたとしても
必ずしも、よい方向に向かうとは
限りません。

 

さらに「不快」を避けたところで、
次の「不快」が現れます。

 

これを繰り返しているうちに、
組織は疲弊していきます。

 

では、どうしたらよいのか?
というと・・・

 

「快」で動いてもらうことです。

 

「快」とは何か?というと・・・

 

「やってみたい!」と思うことや
「うまく行きそうだ!」と思うことや
「できそう!」と思うことです。

 

つまり、解決策です。

 

それも、自分達でできそうだ!
と思える解決策でなければなりません。

 

解決策がないまま、
危機感だけを与えても
不安になるだけです。

 

できそうだ!と思える解決策があって
初めて、危機に立ち向かって行こう
という気持ちになるのです。

 

だから、危機感を与える時は、
できそうだと思える解決策を
同時に示す必要があります。

 

ただ、現実的には、
すぐに解決策を示せないという時も
あると思います。

 

そういう時は、
とにかく、社員さんたちが
問題だと思っていることを
解決してもらうことが大事です。

 

うまく行っていないということは、
成功体験が少ないのだと思います。

 

まずは、自分達で決めて、
自分達でやることで、うまく行った
という経験をさせることが大事です。

 

そうしているうちに
できそうだと思える解決策を用意できれば
危機感と解決策を同時に示せるように
なります。

 

そういう意味で
早く危機感を持たせたいなら、
解決策も早く示せるようにする
必要があるのです。

 

今日も最後まで読んでいただき、
ありがとうございます。

 

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