腹を割ればいいってもんじゃない！

先日、
お客様の会社で会議をしました。

私は進行役で参加しています。

先月の振り返りをしてもらって
他部署から気になったことや
要望について話をしてもらいます。

この会社さんでは
新規事業を始めているので、
既存の部署に負担がかかっている
のではないか？
と思っていました。

しかし、何も出てこない・・・

んな訳ないでしょ！と思って
「それでは、何も問題ないんですね！」
と言ってみました。

そうしたら、少しづつ、
不満が出てきました・・・・

よく「腹を割って話をしよう！」
とかいうのですが、
ほとんど上手く行きません。

なぜなら、わざわざ、
腹を割らないと言いたいことが
言えないからです。

ん？

つまりは、
普段から言いたいことが言えない
雰囲気なんです。

責めているつもりはありません。

言えなくて普通だと思います。

だから、私のような存在が
必要だと思っています。

言いづらいことを
思い切って言ってみる・・・

これは組織が変わる時に
必要な儀式だと思っています。

これを、私は、
「谷をくぐる」という言い方をします。

Uの字のように
いったん下がって、
上に上がるイメージです。

これを「タックマンモデル」と言います。

「タックマンモデル」とは、
タックマンさんが
チームが成長する段階を

４段階で説明したものです。

チームが成長するには

①形成

②嵐

③秩序

④成果

という４つの段階を経るというものです。

通常、成果というと
右肩上がりで上がるイメージが
あると思います。

時間と成果が正比例する
ようなイメージです。

しかし、実際は、
そのような形で成果がでることは
ありません。

上がるというより、
むしろ、いったん、
谷に向かて落ちて這い上がるように
成果が上がっていきます。

チームを組んで
問題解決を始めるとき
「なんとなく、うまく行きそうな！」
根拠のない「期待」が生まれます。

これが「形成」です。

しかし、
チームでやっていくうちに
上手く行かないことが起こります。

意見が対立したり、
特定の人に負担が偏ったりして
不満が起こったりします。

だんだんチームが
険悪な雰囲気になります。

この状態が「嵐」です。

この「嵐」の状態が
成果の分かれ目です。

通常のチームは、
ここで対立を避け
これ以上進むことをあきらめます。

しかし、
成果を上げるチームは
ここからお互いに踏み込みます。

いわゆる「腹を割る」状態です。

意見をぶつけ合ったり、
自己開示をすることで
チームの結束力はアップをしています。

そうしているうちに、
チームの中に「秩序」が生まれます。

「あの人が言うのだから、仕方がない」

相手を信用して、
問題を乗り越えるようになります。

ここまで来れば、
「成果」が生まれるのは時間の問題です。

このように、
チームが成果を生み出すには、
４つの段階をたどる必要があります。

タックマンモデルを知らないと、
「嵐」の前でブレーキをかけて、
結果として、
新しい秩序が生まれることを
妨げてしまいます。

ただし、やみくもに
「嵐」に入ればよいのか？というと
そうでもありません。

「嵐」に入る前に
やっておくことがあります。

それは「信頼」です。

「成果」を手に入れたいと
相手が思っている信じられるか？です。

意見の対立があるのは、
立場の相違です。

新規事業でいうと、
既存事業のメンバーには
既存事業の「正義」があり、
新規事業のメンバーには、
新規事業の「正義」があります。

「正義」は
どちらも正しいのです。

だから、
みづからの「正義」に
固執することなく、
お互いが目指いしている状態が
同じであることを信じる
ということです。

新規事業も上手くいって、
既存事業も上手くという状態です。

つまり「ビジョン」です。

なので、腹を割って話す前には、
必ず、「ビジョン」の共有をする
必要があるのです。

今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます。

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