前回ブログでは、
プーチン大統領の頭の中
について考えてみました。
自分のやっていることに
自信を持つのは良いことですが、
自信を持ちすぎると、
見たいものしか見えなくなります。
自分の意にそぐわないものは
全て、敵に見えてしまい、
相手を攻撃し、殲滅しようとする。
その結果、
周りにあるもの全てを破壊するので、
自分の周りに誰もいなくなります。
まさに、
プーチン大統領は、
そんな「破壊」の道を
まっしぐらに進んでいます。
そんなプーチン大統領が、
救われる道はないのでしょうか?
あるとしたら、
それは、U理論でいう
「下」に行くことです。
今日は「下」に行くというのは
どういうことか?
説明したいと思います。
「上」に行くのは、
「U」の字を逆にしましたが、
今回は「下」に行くので、
「U」の字のままのイメージです。
「ダウンローディング」
起こった現象を認識する段階です。
ここがスタートです。
↓
「保留」
自分の心の中に浮かんだ考えや
正誤、善悪の判断を保留します。
自分を正当化としているのを
解放していく感じです。
↓
「観る」
起こっている状況をよく観る
ということです。
事実が認識できるようになります。
↓
「視座の転換」
相手に向かっていた矢印が
自分に向けられるようになります。
↓
「感じ取る」
事実を受け入れたほうが
いいのではないか?と思えてきます。
↓
「手放す」
プライドや立場を脇に置いて、
自分の判断や思い込みを手放します。
↓
「プレゼンシング」
今まで見えなかったことや
感じ取れなかったことが
湧き上がってきます。
↓
「迎え入れる」
湧き上がってきたものを
受け入れられるようになります。
↓
「結晶化」
湧き上がってきたものが
理解できるようになります。
↓
「具体化」
迷いがなくなり
方向性が決まってきます。
これでいいんだと思えるように
なります。
↓
「プロトタイピング」
試行錯誤している状態です。
モヤモヤしていたことが、
だんだん形になってくる感じです。
↓
「実体化」
モヤモヤが形になり、
言葉で表現できるようになります。
自分が何をしたらよいのか?
が分かるようになります。
↓
「実践」
自分がやるべきことを
実践できるようになります。
いかがでしょうか?
「上」に行くのは、
イメージしやすかったと思いますが、
「下」に行くのは、
イメージしづらいのではないか?
と思います。
そうなんです。
U理論の「下」に行くイメージが
しづらいことが、
U理論の理解を難しくしています。
「下」に行くというのは、
「プレゼンシング」が起るということです。
「プレゼンシング」は、
人によって言い方は違うかも
しれませんが、
「降ってくる」とか
「浮かんでくる」とか
「キリが晴れる」という
表現になると思います。
おそらく、
そういう経験をしたことは
あるのではないか?と思います。
ただ、
それ(「プレゼンシング」)を
意図的に起こすことは
難しいのではないか?と思います。
だとしたら、どうしたらよいのか?
というと・・・
「保留」がポイントです。
予想外の出来事や
自分が意図しないことが起った時に
「上」に行きがちになります。
人は不安な状態にいることに
耐えられません。
安心するために、
自分の都合のよいように見て
自分の思い込みを強化していきます。
「上」に行くと
さらにスピードが上がっていき
「下」に下りることが難しくなります。
だから、
「下」に行くためにどうすか?
よりも、
「上」に行かないようにするために
どうするか?
が大事なのです。
せめて「保留」をしましょう!
という話です。
私が、お客様におススメする
「保留」の呪文があります。
それは・・・
「そうきたか!」です。
予想外の出来事や
自分が意図しないことが起った時に
「そうきたか!」と唱えると、
一瞬、「保留」ができます。
その「保留」が
「上」に行くことを防ぎます。
残念ながら、
これで、プーチン大統領に
「下」に行くように促すことは
難しいと思います。
しかし、
このブログを読んでいる
社長さんや上司の皆さんが
「上」に行くことは防げるのではないか?
と思うのです。
実は、「上」に行かないことが、
人を育てたり、組織で成果を出すために
大事なのです。
仕事を教えている時や
仕事を任せている時に、
自分の想定と違うことが起ると
どうしてそうなるの?と思います。
社長や上司といえども、
神様や仏様ではないのでイラっとします。
(私もなります・・・)
それが相手に伝わると、
相手は間違ったことをしていると思って
考えることをやめてしまいます。
その結果、
最後まで考え抜くことをしなくなり、
人も育たず、組織で成果が出なくなります。
しかし、
社長が「保留」をすることで、
社員は任されていると感じることができて
最後まで考えるようになります。
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