先日、
チームビルディングの勉強会で
こんな問題提起がされました。
残業をお願いすると
嫌な顔をする若手社員に
どのように接したらよいのか？
その会社の背景を聞いてみると
受注産業で、
納期の厳しい注文を受けると
残業をせざるを得ない
という事情があるようです。
受注産業である限り
発注先の意向に沿うように
仕事をせざるを得ません。
よっぽどの特殊技術があって
発注先からお願いされるような
関係になって、
納期の主導権を握らない限り
解決は難しいような気がします。
これを現実的にどう解決するのか？
それは・・・
若手社員がイヤな顔をする理由を
理解するということです。
解決になっていないように
思うかもしれません。
しかし、そもそもは、
若手社員に嫌な顔をされて、
困っているのは上司です。
この問題は上司の問題です。
残業をしたくない人が、
残業を命じられたら嫌な顔をします。
嫌な顔をしないで
笑顔で引き受けた方がよい
という考え方もあるかもしれませんが
嫌なものは嫌なのです。
嫌な顔をしても
残業するのであれば、
嫌な顔ぐらいさせてあげれば
よいではないか！
と思うのです。
人には自分の気持ちを
表現する権利があります。
ただし、
その気持ちを表現する時に
相手にも配慮する必要があります。
これを『アサーティブ』と言います。
自分の気持ちを押し殺していると
メンタルダウンに陥ります。
だから、
自分の気持ちを表現したほうが
いいんです。
しかし、
自分の気持ちを伝えることで
相手が嫌な思いをさせたら、
相手との関係が壊れます。
だから、
相手に配慮しながらも
自分の思っていることを
表現できるようなスキルと
マインドが必要です。
具体的に言うと
上司から残業を命じられた時に
嫌な顔をしないで、
「今日は残業できないのですが、
明日でもよろしいですか？」
と確認してみるということです。
それを聞いて上司も
嫌な顔をしないで、
ダメならダメな理由を、
明日でもよいのであればその旨を
伝えるということです。
お互いに配慮をしながら
思ったことを言えるようになることが
「アサーティブ」です。
「アサーティブ」でいるには
スキルとマインドが要ります。
だから、若手社員に
いきなり「アサーティブ」になれ！
というのも難しいと思います。
上司への配慮はできていませんが、
自分の気持ちを表現できたことを
アサーティブの第一歩として
認めてあげることが大事だと思うのです。
つまり、まず、上司が
「アサーティブ」を理解した上で
自分の気持ちを表現する権利が
あることを受け入れて、
徐々に部下に相手に配慮した
表現の仕方を教えられるように
なるとよいと思うのです。
結果的には、
若手社員が嫌な顔をされる
上司の気持ちを理解できる
ようにならないと
この問題は解決しません。
とういうか、
長期的に考えると、
若手社員にも
受注産業のビジネスモデルを
理解してもらう必要があると思います。
そして、どうすれば、
受注生産のビジネスモデルから
抜け出せるか？
一緒に考えてもらうことが、
この問題の根本的な解決法だと思います。
自分の問題にしない限り
その問題は永遠に解決しませんから・・・
今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます。
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