一部の問題と言っている限り問題は解決しない

三菱電機の長年にわたる
不適切な検査が発覚しました。

 

鉄道車両用空調装置の検査について
35年以上に渡って
その一部に不正が行われていたそうです。

 

企業が不正を犯すという事件は、
20年ぐらい前から起こっています。

 

同じ三菱グループの
三菱自動車は、
2000年にリコール隠しが発覚、
その後も、2004年にも
リコール隠しが発覚しました。

 

トレーラーのタイヤが外れて、
母子3人を死傷させる事故を起こしました。

 

その事件を元に池井戸潤さんが、
『空飛ぶタイヤ』という小説を書き、
WOWOWでドラマ化されました。

 

当時、企業の不正問題は、
そのくらい社会問題になりました。

 

先日、お話を伺った
白い恋人の石屋製菓さんも
2007年に賞味期限の改ざんが
発覚しています。

 

それから、だいぶ時が経って、
「不正は通用しない!」ということが
社会通念になってきていると思います。

 

そういう意味で、
今回の三菱電機の不正隠しは
今さら感があります。

 

どうして、今まで、
不正の問題を解決できなかった
のでしょうか?

 

私は、今回の三菱電機の発表で
気になったのは・・・

 

「安全性に問題はない」という
コメントです。

 

長年にわたって
出荷前に必要な検査を怠ったり
架空のデータを記入していたのに
「安全性に問題はない」というコメントは
すぐに出てくるんですね!

 

新幹線や特急、通勤電車、
ニューヨークやロンドンの地下鉄に
採用されている部品です。

 

世の中への影響力が大きいのは
理解できます。

 

安全性に問題があったら大変です。

 

だから、
素早く発表したのだと思います。

 

しかし、そこに
問題を大きくしないようにしている
意図はないのか?は、
大事な視点だと思うのです。

 

前述の白い恋人の石屋製菓さんは
発覚して、すぐに、社長が辞任を発表し
外部から新社長を呼んできて、
企業体質の改善を図りました。

 

その結果、石屋製菓さんは、
言行一致した強い会社になりました。

 

問題を大きくしないというのは
世の中に対しては大事ですが、
三菱電機自身のために、
良いことではないと思うのです。

 

三菱電機で起こっている問題は
これだけはありません。

 

2018年には
鉄道車両などに使う産業用ゴムで
必要な検査を行わないまま
出荷をしていました。

 

2021年5月には、
安全認証の基準を満たさない
電気制御部品を出荷していました。

 

そして、2019年には
新入社員が上司のパワハラで
自殺に追い込まれたと
監督署が認めました。

 

また、今日になって
空気圧縮機でも不正があったようです。

 

これだけ続いていると
『パターン』です。

 

一部だけが問題ということはないのです。

 

だとすると、
そういう『パターン』を生み出している
『構造』があるはずです。

 

そして、『構造』を生み出している
『メンタルモデル』があります。

 

『メンタルモデル』というのは
思い込みや価値観です。

 

この『メンタルモデル』は、
よほどの覚悟がないと変えることは
できません。

 

そして、『メンタルモデル』が
変わらない限り、同じ問題を繰り返します。

 

白い恋人の石屋製菓の社長さんは、
賞味期限の改ざん問題が起こって
良かったとおっしゃっていました。

 

それは、
大きな問題が起きないと
『メンタルモデル』の問題には
手が付けられないからです。

 

そういう意味では、
今がチャンスなんですが、
それを活かせるかどうか?

 

「一部に問題あった」という
スタンスで乗り切るのか?
それとも、これを機に大きく変えるのか?

 

それは、
三菱電機の経営陣の選択であり、
その選択が未来を決めることになるのです。

 

今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます。

 

 

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