なぜ、メールで済ませようとするのか？

先日、お客様の社長さんから
こんな相談をいただきました。

最近の若い社員は、
連絡・報告・相談を全部メールで
してくるんですけど、
なんで、直接話したり、
電話で話したりしないんでしょうね！

これは、すごくよくわかる話で、
私もお客様からメールをいただいた時に
メールで返事をするのか？
電話で話をするのか？
選択するようにしています。

メールというのは、
一方的に情報を送っているので
途中の相手の反応が分かりません。

これはブログも同じですが、
書いている文章が相手に伝わっているか？
書いている時は分かりません。

また、ブログで書いている内容が、
相手が知りたい内容なのか？
も分かりません。

また、分かりやすく書こう
としていますが、
それが上手くいっているのか？
も分かりません。

つまり、
相手の反応が見えないので、
自分の中で湧いてくる疑問が
解けないまま書くことになります。

それに対して、
直接会って話したり、
電話などで話すと、
相手の反応がわかります。

相手の反応がわかれば、
相手に合わせた伝え方ができます。

話している内容が
難しそうであれば、
たとえ話をして
分かりやすくしたり・・・

興味がなさそうであれば、
話の内容を変えたり・・・

つまり、相手に合わせた
話し方ができます。

だから、難しい話や
相手の意図が分からない話や
背景によって話が変わる話は、
メールではなく、
直接会って話すか、
電話で話すようにしています。

で、冒頭の社長さんの相談です。

社長さんが知りたいのは
メールでは伝わりづらい話を
どうして、直接会って話したり、
電話で話さないんだろう？
ということです。

その理由は３つあります。

1つ目は・・・

そもそも
自分が分かりづらい話を
していることに気付いていない
ということです。

いつも話している
ルービックキューブの話です。

ルービックキューブは6面あります。

しかし、
人間が見ることができるのは
３面までです。

ルービックキューブが
３面だと思って話すのと
６面あると思って話すのでは、
話し方が変わってきます。

つまり、
話している人が、
６面あると思っていない
ということです。

２つ目は・・・

直接会って話したり、
電話で話すとなると、
相手の状況を見極める必要がある
ということです。

相手が忙しそうにしていたら、
直接、話しかけるわけにいきません。

その点メールなら、
相手の状況に関係なく送ることができます。

相手の状況に左右されることなく
報告することができます。

３つ目は・・・

直接会って話したり、
電話で話した時に
さらに質問をされたり、
違うことを質問されたれすると
その場で答えなければならない
不安があるからです。

メールであれば、
即答する必要がないので、
ネットで調べたり、
誰かに相談して答えることができます。

つまり、
その場で対応しなければならないのが
怖いのです。

以上３つの中で、
私が問題だと思うのは３つ目です。

人は言いたいことを
全て言えるわけではありません。

常に不十分なことしか
伝えられません。

それを聞いた相手が、
不十分なところを質問することで
補うことで会話が成立します。

つまりは、
報告した時に質問があるのは
当たり前のことです。

それを恐れてしまうと
そもそも、対話が成り立ちません。

対話と言うのは、
自分が思っていることと
相手が思っていることを出し合って
新しいことを生み出すことです。

答えのない問題を解決しようとすると
対話が必要です。

メールでも
対話できないことはありませんが、
膨大なやり取りが必要になります。

そんな時間は取れないはずなので、
メールでは対話は不可能です。

だとすると、
メールで済ませる職場では、
答えのない問題を解決できない
ということになります。

おそらく、
冒頭の社長さんの質問は
そういう危機感から来ているもの
だと思います。

では、どうしたらよいのか？
というと・・・

そう思ったほうが、
「直接会って話そうよ！」
「電話で話そうよ！」
と言えばよいのです。

なぜなら、そもそも、
相手が上の３つのどれで、
話したがっていないのか？
話さないと分からないからです。

今日も最後まで読んでいただいて
ありがとうございます。

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