説得するのは納得させることではない

先日、お客様の経営会議に
参加しました。

 

3年後の会社のビジョンについて
話し合いました。

 

ビジョンについては、
このブログで何度も書いていますが、
ビジョンというものは映像です。

 

だから、どうっていたらよいか?
というイメージです。

 

今回の話し合いは、
簡単に言うと、
現状維持か?拡大路線か?
のいずれという議論でした。

 

部署長からすると、
スタッフの高齢化、採用の困難化、
設備の老朽化など
現状維持でも難しいのに
拡売路線はもっての外!という
意見でした。

 

話を聴いていて、
私もその通りだと思いました。

 

それに対して社長さんは、
顧客からの受注増、
一社依存を避けるための顧客開拓、
返済原資の確保など
拡大路線を取っていかないと
生き残れないという
意見でした。

 

会議の残り時間は1時間しかありません。

 

月1回しか参加できないので、
ある程度、合意に達したい
と思っていますが、どうしたもんでしょう・・・

 

その時に思い出したのが
「戦略と実行」という本です。

 

「戦略と実行」  清水勝彦著 日経BP社

 

この本の中にこんな一文があります。

 

====================

説得するとは、
論理や力で相手に
屈服させられることではなく、

相手の立場、価値観を理解し、
許容することである。

論理で100%納得させることはできない。

====================

 

往々にして
意見が違う相手に対して
分かってもらおうと思うあまりに
論理や理屈で納得させようとします。

 

自分の意見が正しく、
相手の意見が間違っていることを
証明しようとします。

 

ところが、
相手の意見も間違っていないのです。

 

だから、相手の意見が間違っている
ことを証明するのは無理があります。

 

説得というものはそうではなくて、
自分がそう思っている
立場や価値観などの背景を
聴いてもらうことで
それもそうだな!と思ってもらうことです。

 

そのためには、まずは、
相手の話も聴かなければなりません。

 

そして、
相手の「正しさ」を受け入れる
ことが必要です。

 

その上で、
自分の話を聴いてもらい
自分が「正しい」と思っていることについて、
どう思うのか?
考えてもらうということです。

 

そうすると、納得はできない
と思うのですが、
言っていることは分かってもらえる
のだと思います。

 

会議をファシリテーションしている
私としては、
この「分かってもらえる」を
ゴールに会議を進めました。

 

その結果、
納得はしていなかったと思いますが、
分かってもらえたと思います。

 

私がいる1時間では
ここまでしか進みませんでしたが、
その後も時間は流れます。

 

1ヶ月後、会議をした時に
変わっているかもしれないし
変わっていないかもしれません。

 

いずれにしても、
お互いを尊重するところから
信頼が生まれて、
あなたの言うことを信じて
やってみましょう!
となるのだと思います。

 

その前提には、信頼があって、
その信頼は相手の話を聴くところから
生まれるのだと思います。

 

今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます。

 

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