先日、お客様の会社で
パワハラ防止研修をした時、
50代後半の社員さんが
こんなことを言いました。
俺はこのままでいいんだ!
私が研修でお伝えしたのは、
マネジメントのルールが
変わったということです。
答えが一つの時代から
答えが一つでない時代に
なりました。
答えが一つの時代は、
正解に向かってみんなが進むので、
マネジメントは簡単でした。
俺の言うことを聞け!
それで済んだのです。
しかし、価値観が多様化し、
一人ひとりが欲しいものは
バラバラになりました。
答えが一つでないなら、
話し合いながら
答えを作り出すしかありません。
これが今の時代に求められる
マネジメントです。
昔のやり方を変えられないことが、
パワハラの原因のひとつです。
答えが一つでないのに、
上司の答えを
押し付けてしまうからです。
さて、冒頭の社員さんの
俺はこのままでいいんだ!
という言葉です。
50代後半で
新しいやり方を身に付けるのは
大変ですし、
人は変化を嫌います。
その気持ちは、よく分かります。
しかし、ひと昔前とは
事情が違います。
かつては60歳が定年、
つまりゴールでしたから、
このままでいいんだ!でも
逃げ切れました。
ところが今は、
65歳までの再雇用が当たり前。
年金の支給開始が
70歳に延びるかもしれません。
50代後半でも、
働く時間はまだ10年以上
残っているのです。
新しいマネジメントを
受け入れられなければ、
会社に残ること自体が
難しくなります。
このままでいい、というのは
本人の自由です。
ただ、その選択が生む結果まで
分かっているのか。
そこが心配になります。
時代の流れが速いというのは、
商品の寿命だけでなく、
働く人の価値観の寿命も
短いということです。
だからこそ、
パワハラを起こさないため、
という理由だけでは、
年配の方はどこか他人事に
感じてしまいます。
そうではなく、
自分の職業寿命を延ばすために
新しい価値観を受け入れる。
そう考えれば、
一気に自分事になります。
変わることは、
これまでの自分を
否定することではありません。
答えが一つの時代を
懸命に生きてきた経験は、
決して無駄になりません。
そこに、話し合いで答えを作る
という引き出しを
ひとつ増やすだけです。
そう考えれば、
50代後半からでも
決して遅くはないのです。
変わらないでいることのほうが、
これからの時代は
大きなリスクになります。
新しい価値観を受け入れる柔軟性こそ、
長く働き続けるための
一番の武器になると思うのです。
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