先日、お客様の社員さんと
話をしている時に、
こんな話になりました。
自分ばかりに仕事が振られるので
社長に仕事の分担の見直しを
お願いしたところ、
仕事はできる人のところに集まる
のだから仕方がない
と言われたというのです。
確かにその通りだと思います。
仕事をお願いする側としては、
早くて、正確で、
こと細かく言わなくても、
意を酌んで仕事をしてくれる人に
お願いをしたくなります。
それはそうなんでしょうけど、
別に目的があるように思います。
私も、昔、会社員だった時に
先輩に相談してそういわれた記憶が
あります。
「仕事はできる人のところに集まる」
なんて言われると、
自分が「できる人」と見られている
と思えてきて悪い気はしません。
なんかモティベーションも上がって
忙しくなっても、
「仕事、頑張ろうかな!」なんて
思ってしまいます。
つまり、上司としては、
「仕事はできる人のところに集まる」
と言っておけば、
部下は文句を言わずに仕事をやる・・・
上司にとっての
「マジックワード」です。
しかし、
この言葉は、部下にとってみると
何の解決にもなっていません。
なぜなら、
その調子で仕事を受けていると
忙しくなって、
いずれパンクするからです。
だから、上司は、安易に
「仕事はできる人のところに集まる」
なんて言って、部下に仕事を
振ってはいけないのです。
では、どうしたらよいのか?
というと・・・
その「できる人」が、
他の人に仕事を振れるような環境を
整えることが必要です。
結局・・・
組織が大きくなれるかどうか?は
「できる人」が
いかに人に仕事を振れるか?
だと思うのです。
しかし、問題があります。
仕事が「できる人」は、
必ずしも、人に仕事を振れるとは
限らないことです。
ほとんどの場合、
仕事が「できる人」は
自分でやろうとします。
自分でやったほうが
早くできるし上手くできるからです。
ここに壁があって、
自分で仕事を抱えずに
人に仕事が振れるようになることが
本当に「できる人」になれるか?
の分かれ目なのです。
それは、実は、
社長自身も同じです。
中小企業で一番仕事ができるのは、
社長です。
社長に仕事が集中します。
だから、社長の仕事を部下に
下さないといけません。
その部下はまたその部下に
仕事を下さないといけません。
仕事を下すのは、
大事な仕事なんです。
仕事を下すのに大事なことは、
部下を教育することです。
だから、
部下の教育も
上司の大事な仕事です。
では、どうやって育てたら
良いのでしょうか?
それは・・・
まずは、やってもらうことです。
やりながらでないと
できるよにならないからです。
そう考えると、
上司もまた、
「仕事はできる人のところに集まる」
と言うしかないのです。
そして、
仕事が振れるところで
会社の成長が止まるのだと思います。
仕事を振っても
部下から「できません」という
答えが返ってくるようだと
そこが会社の限界です。
そして、限界を突破するには、
人と組織を同時に育てるしかないのです。
今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます。
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