ビジョンを語らないと評価されない

昨日、安倍総理大臣が
「緊急事態宣言」全面解除を
表明しました。

どうやら、
1ヶ月半でコロナ禍を
収束させることができそうです。

欧米諸国のように
パンデミックを起こさずに
収束させることができたことは
素直に良かったと思います。

もっとも、そもそも、
インフルエンザよりも死亡率が低く
過剰な対応だったという意見も
なくはありません。

結果だけを見れば、
その通りかもしれません。

日本には諸外国にない
幸運の要素があったことは確かだ
と思います。

しかし、
インフルエンザでは
志村けんさんは亡くならなっかた
と思います。

もちろん、志村けんさんだけはなく
多くの命が奪われました。

未知のウイルスに対して、
ワクチンも治療薬もない中で
科学的根拠もなく
通常の生活を続けることは
難しかったと思います。

その一方で、
諸外国のように
ロックダウンのような強制措置をしたり
プライバーを無視した監視体制をとらず、
民主主義と自由主義を守り、
法治国家として、
現行法のできる範囲で対応をしました。

法律を恣意的に運用する政府だったら
強引に法改正をしてでも
ロックダウンをしていたと思います。
（そういう主張している人もいました）

また、
TVのコメンテーターの言うとおり
むやみにPCR検査を行っていれば、
医療機関はパンクしていたと思います。

たしかに、
PCR検査を意図的に制限すること
失われた命もあると思います。

しかし、
医療従事者の踏ん張りもあって、
医療崩壊を起こさずに乗り切りました。

諸外国から中途半端だ！
と非難されながらも、
自ら考え、最適と思われる選択をして
コロナ禍を乗り切りました。

これはこれで評価してもよいと思います。

そうは言っても、正直に言えば、
我が家になぜマスクが届かないのか？
10万円の申請書もなぜ来ないのか？
ここまで経済を落ち込ませてどうするんだ！

言いたいことはたくさんあります。

しかし、
強制力も与えられず、
柔軟性のない行政を率い、
国民にけちょんけちょんに言われながら
安倍総理はよく頑張ったと思います。
（私ならとっくにブチギレています）

ちょっとは評価されてもよいと思います。

しかし、それにしても、
評価が低すぎると思います。

毎日新聞が
5月23日に行った世論調査では
支持率27％だそうです。

どうして、
こんなに評価が低いのでしょうか？

それは・・・

「ビジョン」を語らないからです。

現状の上手く行っていないところを
解決しようとしているからです。

現状を解決しようとすると、
過去と比較することになります。

元に戻ったのか？どうか？で
判断されます。

しかし、もう元には戻らないのです。

そうなった時に
過去と比較をしたら、
いつまでたっても評価はされません。

過去は過去として、
将来、どうなっていたら良いのか？

つまり「ビジョン」に対して
どこまで近づいたのか？に焦点をあてる
ということです。

どんなに現状が大変でも、
「ビジョン」あれば乗り越えられるのです。

「ビジョン」がないから、
現状の不満ばかりが出てくるのです。

ただし、
「ビジョン」を語るには、
一緒に叶えたいと思う人が言う必要があります。

この人と一緒に
「ビジョン」を叶えたいと思うから、
現状が大変でも乗り越えられるのです。

「ビジョン」が機能するためには、
「信頼」されている人が語る必要があります。

つまり、
「言っていること」と
「やっていること」が一致していないと
「ビジョン」は機能しないのです。

だから、
「ビジョン」を語ればいいという問題
でもないのです。

そういう意味では、
安倍総理は結果を出したとは思いますが、
マスクや10万円のことを考えると、
「言っていること」と「やっていること」が
違ってきてしまっているので、
「ビジョン」を語っても難しいように感じます。

なんとも、もったいない気がします。

やはり、実行力のない組織は厳しいですね！

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